インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

ゲーテさんこんばんは (集英社文庫)

価格: ¥594
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
Amazon.co.jpで確認
ゲーテの生涯 ★★★★☆
 2001年に出た単行本の文庫化。
 著者はもともとゲーテを敬して遠ざけるという感じだったらしいが、あるとき思い立ってゲーテに取り組むようになり、また『ファウスト』を訳すなかで本書の材料を集めていったらしい。そのためか、ちょっと離れた立場から、偏りなくゲーテの全体像を紹介したバランスのいい伝記に仕上がっている。
 基本的には、ゲーテの幼少時から死までを年代順に取り上げていくのだが、そのなかでゲーテにまつわる様々なテーマが切り取られる。逃げるようにイタリア旅行へ行ったのはなぜだったのかとか、女性とのつきあい方とか、石の収集とか、鉱山経営とかである。そのなかでゲーテの人間的な部分が示され、そこからまた文学作品理解へと戻っていくことができる。
 そしてなにより文章にユーモアと愛情がある。いい本だ。
さすが池内さん ★★★★☆
 今どきの大教養人のひとり、池内紀さんがご自身のフィールド、ドイツ文学の「高峰」たるゲーテをめぐり、軽快にして爽快、明快にして痛快な筆致で綴ったエッセイ風の評伝。ゲーテの生まれ育ち、ワイマール公国の高官としての多忙な業務のかたわら、鉱物学、植物学、骨相学、色彩論などにのめり込み、一方で始終休みをとっては旅行を繰り返し、近在を動き回り、山に登り、ワインをたしなみ、しかもなお詩作と男女を問わない幅広い人間交流を楽しんだ、その稀有ともいうべき生涯を、270頁足らずの文庫本の分量に収めて語り尽くす、という手管は、凡百の学究にはできそうもないところ。本書はゲーテの代表作「ファウスト」の翻訳の経験が糸口になったようだが、この評伝のベースには、おびただしいドイツ語を中心とした文献群があったことに疑いはなく、ところがその膨大な蓄積をひけらかす気配が微塵もなく、評者は読みながらずっと感心し、感銘を受け、時折、感動していた。

 池内さんは本書のところどころで、ゲーテの生きた時代はフランス市民革命とその後のナポレオンの台頭という「近代」直前の静かな季節だったようだという述懐を記している。確かにそうかもしれない。だが、それでもゲーテ自身は「近代の人」だったのだろう、という印象は残る。つまり、ゲーテは中世から近代へと連なる時代を生きた、幸福な天才だったのではないだろうか。評者は翻訳の「ファウスト」にも「若きウェルテルの悩み」にも、感じ入るところ至って少なく、古典文学者ゲーテは後回しでいいものと思い込んでいた。しかし、本書を読了したことで、認識を改めようか、と考えた次第。なお、ゲーテが死の直前、「もっと光を!」と叫んだという、人口に膾炙したエピソードは本書によれば、それほどドラマチックなものではなかったようだ。この点、少し残念。
お茶目なゲーテに出会える ★★★★☆
 ドイツの文豪ゲーテの素顔を紹介したエッセイ。

 ゲーテは生まれながらの天才ではなく、熱心な父親によって
徹底的に教育されたという話、すぐに女性に惚れてしまうくせに、
いざ結婚となると逃げてしまう身勝手な一面、また役人としての功績、
石や骨、色彩の研究に取り組んでいたことなど、意外なゲーテの姿を
知ることができる。

 偉大な文豪というより、お茶目なおじさんに思えて、すごく親しみを
持てるようになった。

となりのゲーテ ★★★★☆
ゲーテは、文豪です。
多くの箴言も残しています。
この本を読むとそんな、いかめしそうな人物を身近に感じることができます。
その時代では、それほど味方が多くなかったゲーテは、
結構、はちゃめちゃなところもあって、
それゆえに箴言が生まれたんだなと納得しました。
ゲーテ好きには、よい本ですが、
ゲーテを知らない人がこの本から入るのは、どうかなと思いました。
まず、いかめしいイメージを持ってから読むと意外性が面白い
ほんとによい本です。
ゲーテのすごさ ★★★★☆
おもしろかったです。
やたら「。」が多く多少うんざりしました(私だけ?)が、内容は良かった!
ゲーテ、色んなことしたんですね。
石を集めまくったり、骨を研究したり、色彩を論じたり・・・
しかも趣味なんていう領域じゃないのは明らかです。
ゲーテって、普通の人より何倍も濃い人生をしたんだろうな。

ゲーテの人間性を知れて、自分の人生を少し考えさせられる本でした。