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勝つことのみが善である - 宿澤広朗 全戦全勝の哲学

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: ぴあ
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「いま、この人がいたら」と思わせる人 ★★★★☆
我々の年代(昭和50年前後生まれ)にとっては、ラグビーに詳しい人であっても、「早稲田OBで母校、ジャパンの監督で腕を振るった人であり、銀行員としてもデキル人であった」という話を聞く程度であろう。

最近、本書を読んだことをきっかけとして宿澤氏に関係する本をいくつか読んだ。
私もシーズンになると社会人、大学とラグビーを気にして見ているが、目に見えて人気が落ちていくようでとても残念だ。
そんなところに、この本を読んだわけだが、まさに「今こそ、この人が健在であったら」と思わせる。

読み物としては正直、面白さは感じなかったが、読み終わって「ああ この人ほどではなくとも、もう少し自分に厳しく、生きることを頑張ってみたい」と思わせてくれる本でした。
ラグビーに捧げた半生 ★★★★☆
ラグビーをやっていた人間にとっては、理論的な語り口で試合展開を解説してくれていた宿沢さんは、憧れの人でもありました。
生前からラグビーと銀行業務という二足のわらじを、高いレベルで履きこなしているという話も、「すごい人がいるもんだ」と思ったものです。

その宿沢さんの半生を描いたのが本書です。著書の永田さんが仰るように、出版の時期的には「運を支配した男」の後になっていたので、もしかしたら二番煎じな感じがあるのかな?とも思いつつ購入しましたが、全く別物でした。

先に述べた二足のわらじで言えば、宿沢広朗さんのラグビーの側面を、日本代表監督だった時代から協会強化委員、理事に渡るまでを詳細に記述していると思います。これは作者がラグビーを永く見続けてきたジャーナリストだからこそなんでしょうね。
特に後半に記述してあるラグビー協会、ラグビー日本代表の改革が志半ばであったことの無念さが非常に伝わってきます。宿沢さんとしては、そんな状況に甘んじることなく、次を目指していたことも伝わってくるだけに、逆に早すぎる死であったことが痛切に感じました。

もちろんご家族から見た宿沢広朗、銀行員としての宿沢広朗も誌面を割いて語られていますが、印象的には上記したように、ラグビーに軸足のあるのが本書だと思います。
残念なのは高校以前の記述がほとんど無いこと。個人的には高校の後輩であるだけに、その辺のことから書いてあるとうれしかったなぁ・・・。

ラグビー経験者で、宿沢さんに興味のある方にお薦めします。
宿澤氏のドキュメントを1冊読むなら本作 ★★★★☆
ラグビー全日本元監督、三井住友銀行の取締役、といずれも一流の「二足のわらじ」を
はいた宿澤宏明氏のバイオグラフィー。
スポーツドキュメント風の文体で、氏の人生をいくつかの時期・テーマに分けて
切り取ってゆく。ビジネスとラグビーの両方で大きな足跡を残した人物だけに、
両方に迫ろうとすると、どうしても内容が散漫になってしまいがちのだが、
本作にはそうした部分がない。読み足りない(掘り下げが足りない)部分が
なくもないが、それでも、氏の足跡や信条、人物像を伝えることに十分に
成功していると言える。個人的には、やはり同氏のバイオグラフィーである、
「運を支配した男」よりも内容、文章とも優れていると思う。どちらかを
読むのであれば、本作を勧めたい。
宿澤氏の早世を語るとき、濃密な人生を送ったぶん早く世を去った、と
言う人もあるが、まだまだ遣り残したこと、(彼ならば)できたことがあったと思う。合掌。
どんどんテンションが下がってしまった ★★☆☆☆
本屋で偶然手にした本書、読み進むうちに同じような切り口に飽き、テンションが下がっていくのを感じずにはおれなかった。城山三郎風の構成に著者の真摯な態度を感じる好著ではあるが、もっと素材を温める時間があってもよかったのではないか?これでは日本ラグビーが宿澤の死によって暗黒の時代に入ってしまうような読後感を持ってしまう。それは氏の望んだことだろうか?☆5年後、10年後、20年後・・・「宿澤チルドレン」を追った次回作を期待している。
滋味あふれる物語 ★★★★★
スポーツで成功した人がビジネスについて物申す(本を出したり講演で話したり)ことについて、全く関心を持たない私でも、宿澤広朗という人物が真に希有の存在であり、いつか再び日本のラグビーを大きく動かすのではないかという期待感も抱いていた。それだけに彼の訃報はショックだった。
本書はラガーマン宿澤を入口にして、ビジネスマン宿澤と彼の「疾走」を活写した、滋味あふれる好著である。ラグビーライターとして宿澤氏と深く関わり、共に日本ラグビーを見つめ続けてきた著者だからこそ描けた物語として、ラグビーが好きな人はもとより、スポーツを愛するすべての人に強くお勧めしたい。
書名を見たときに、「こんなベタなタイトルをどうして…」という印象を持ったが、その疑問にもきちんと答えが用意してあり、ラグビーというスポーツについていろいろな思いを巡らせてもくれる。
『宿澤広朗 運を支配した男』(加藤仁著)を読んだ人には、より一層の理解と視野を提供することになろう。