テクノファンだけでなく、モダーン・ポップ・ファンを自認するなら、ウルトラヴォックスの３枚目とこの作品は、要チェックだ。あまり知られていないが、当時かなりの影響力を持った作品だ。ジョン・フォックスという人はよくよく不遇な人だなと思う。私の知る限り、タイミング外しぱなっしだ。すくなくとも、某シルヴィアン氏より革命的な作品を作ったのだから。

都合３回イシューされてるこの名盤。各盤ボーナスが異なっているので気になるが、これを買っても、93年のVIRGIN盤は処分できず、２度目の2001年Edsel盤(国内紙ジャケ盤と同内様)は不要になる。93年のVIRGIN盤に収録され2001年盤ではカットされていた2ndシングルMILES AWAY/A LONG TIMEは今回も未収録。ボーナスCDの収録時間は46分と余裕あり過ぎなんだけどな。この２曲さえあれば個人的に彼の黄金期だと信じているMETAMATIC期(4thシングルUnderpassまで)がコンプリートになったのにと思うと非常に残念。バージョン違い(デモ)を除くと、To Be With You、Cinemascope(未発表曲)、My Face(雑誌のFLEXI収録曲)の3曲がレア。GARDEN以降の彼は興味ないので、こうした形でボーナス代えてリイシューしても買わないけど、これは買いましたよ。

本来、技術(テクノ)的に進化してるはずの最近のエレクトロニカを聴いても、イマイチ盛り上がりません。この28年前の音が今も古びていないのはジョンフォックスがいかに先を行ってたかを物語っています。ウルトラヴォックスにしたって、今のどんな新人バンドより新しく聴こえますよね。

これを買って、旧譜を手放すつもりだったのですが、旧譜に入っていて今回の２枚組みに入っていないものが何曲かあります。なんとも、ねえ...。しかし、今回がまったくの初お目見えとなる曲や、オルタナ・ヴァージョン数曲だけでも、ファンは「買い」でしょう。1枚目は、完全に塩ビＬＰと同じ内容で、懐かしくてよいです。

なぜ今になってレアトラック入りが2枚組で出るのか?このシリーズはガーデン、ゴールデンセクション、インミステリアスウェイズも出るのだろうか…?UV時代の未発表曲TVオーファンとかも収録されないだろうか?ただ内容はモダンアートや旧盤と重複しますが、ブックレットが付くそうです。