心地よさ・・タイムレス。
★★★★☆
なにしろ録音がいい。単に音がいいのではなく、
オマー・ハキムの前乗りの推進力のあるスイング感、
パティトゥッチの弾性の高いベース音が、耳にそのまま届けられる。
その気持ちのよさ。
ふたりのリズム隊の上に、叙情的で冷ややかな(それでいて温かい)
ドン・フリードマンのピアノが重なり、なんともいえない心地よさに誘われる。
このアルバムには、独特の聴きやすさ、ポピュラリティがあって、
6分や、7分の時間があっという間に過ぎる。
ベースソロやドラムソロのパートが入った後の、
ピアノトリオに戻る瞬間の華やかさもいい。
ノリのいい2曲が終わると、しっとりとしたピアノのイントロが
はっとするくらい美しい「Body and Soul」。
4曲目はビル・エヴァンスが晩年まで好んで取り上げた「エミリー」。
ライブでいえば、このあたりで、ステージ上のミュージシャンの具合がよくなって、
グルーブ感が増してくる感じ。
オマーがスティックをブラシに持ち替えて、「Turn out the sisters」が始まる。
スネアをこするブラシの音が、こんな風にリアルに聞こえたのははじめて。
高音質録音
★★★★☆
高音質録音CDと噂があったため聞いてみましたが、やはり噂どおり高音質でした。特にドラムの音の生々しさがすごくいいです。ぜひSACDマルチチャンネルで聞いてほしいです。
私の Timeless Memory
★★★★☆
おしゃれで気の利いた粋な演奏。元WeatherReportのOMAR HAKIMが入ったことで、ちょっと内気を感じさせるDON FRIEDMANも一味違った緊張感と魅力を出している。で、どうして4つ星かというと、ご多分に漏れず「Circle Waltz」症候群のせい。どうしてもLPが擦り切れるまで聞き込んだあの旋律が今も頭を離れなくって・・・。このTimelessも間違いなくいい音楽です。初対面の緊張感がこの好演奏を生んだんだと思うけれど、でもやっぱりその後で「違うよね」って感じてしまって「Circle Waltz」を引っ張り出して聞いて安心してしまう。フェアではないですね。Timelessというタイトルが一層timelessな記憶を呼び覚ますのでしょうか?メンバーはDON FRIEDMAN(p), JOHN PATITUCCI(b), OMAR HAKIM(ds)。2003/10の好演盤です。(2005/6/23)