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Life of a Song (Hybr)

価格: ¥2,090
カテゴリ: CD
ブランド: Telarc
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才女復活? ★★★★☆
キース・ジャレットの新作「Out of Towners 」を一聴して、まず「ジャック・デジョネット、かっこいい」と感じ入った。繊細で知的でかつパワフル。なによりもその音のクリアさはただごとではない。ドラムやシンバル、ブラシの音が、まるでピアノのようにくっきりと刻まれている。スーパードラマーが円熟の極みを迎え、もはや天下無敵の存在となったといっても過言ではない。

ジェリ・アレンの、たぶん6年ぶりの新作は、このデジョネットとデイブ・ホランドとのトリオ作(ブラスの入った最後の1曲を除く)。結論をいえば、ジェリ久々の好アルバムとなった。硬軟自在なリズムがつくる空間に、ジェリのピアノがリリカルに、パーカッシブに綴られていく。「こんなに音がきれいなピアニストだったか」というのが、ファースト・インプレッション(録音も抜群だ)。独特の少しずれたタイム感覚も健在である。

しかし、なにかが物足りない。旧作のチャーリー・ヘイデン、ポール・モチアンとのトリオ(「In the Year of Dragon」「Segments」)のときに放っていた妖気とか衒気が感じられないのである。ジェリの技術は見違えるほど向上し、ドラムもベースもテクでは本作が上なのに、音楽の魅力ではかなわない(私見だけど、そう思う人は多いのでは)。つくづくジャズは不思議な音楽だと思う。

願わくば、現在のジェリとヘイデン、モチアンのトリオを聴いてみたいもの。デジョネットはキースとやる方がずっとかっこいいから……。

蛇足ながら、ジェリのつくる曲はいささか単調である。そのためか、本作では3、7、11のスタンダード曲が魅力的だった。次作はスタンダードアルバム(オーネット・コールマンの曲なども入れた広い意味での)も一興だと思う。