たとえばできるビジネスマンは
「WHAT→HOW→DO→CHECK」を仕事のサイクルとして回しているという記述。
特にWAHTという「何をすべきかという問題発見や課題設定」が
一番重要だと述べている。
確かにこのあたりの意識をせずにいきなりデータの検証に入ろうとする人もいるが、事前に仮説を設定しておくことで随分検証が楽になる。
また興味深いのは「WHATには唯一絶対の正解がない」という点。
HOWはスキルだが、WHATはアウトプットを構築していくことこそで身につくものであり、戦略やビジョンはWHATになるとのこと。
そのWHATの構築のために必要なものとは、
1.たくさんの体験をつむこと
2.継続的に検証すること
3.アンチテーゼを持つこと
4.ユーザー視点で発想すること
5.異業種・異職種の人と交流すること
6.「これから」についてどうなるかの問題意識をもつこと
7.やりたいことの成功イメージを描くこと
とのこと。
これらを意識することで、WHAT構築力が強くなるとのこと。
今までの組織(構造)の問題点、自立型組織の必要性、組織構造、移行方法、自立型組織での人の育成、評価の問題等に触れてあります。また、自立型組織でのリーダーとなるために、特に必要とされる「What」を作る能力、それを磨く方法等が、説明されています。
最後に、IBMやリクルートの人事の方との対談集が載っています。
この部分は、他社の人事の考え方や制度を知る上で大変参考になりました。
論理が明確で読みやすい本です。読むための前提知識も、不要だと思います。人事関係の方でなくても、自分の仕事のやり方に疑問を持つ人、今後のキャリアを考えたい人には、参考になることが多いと思います。