発売元のビクターエンタテインメント様には感謝してもし切れない、本当のサプライズとはこの事だと心の底から嬉しい再発売。これまで法外な中古品を買おうかと悩んだ末に我慢、その甲斐が有ったと本音も漏れる(笑)。私的にはイギリスのシャカタク、アイスランドのメゾフォルテ、そしてオランダの「フルーツケーキ」が3強的存在で、それは今でも変わらない。特に「フルーツケーキ」の場合は良い意味で無垢で無機質な感じがセンシティブで、聞く側の色に染まる様な寛容力の高さが特長。80年代には聞かない日が無かったほど街に氾濫していた訳だが、それほどフュージョンを身近に感じる事の出来た時代を懐かしむのと同時に、是非今の世代にも聞いて欲しい。こんな瑞々しいエッセンスを未だに持ち合わせてる音楽なんて、そうは無い。同年代的には3作品の中でも異色っぽい本作・・・まあ、例によって「歌って」ますからねご他聞に漏れずこの頃のフュージョンは、メゾフォルテさえも(笑)。しかし考えてみればデビュー作で最もポピュラーな「I LIKE THE WAY」も本国では女性Voつきで発売してた訳で、そのシャカタクっぽいさも意外と良かったので、変にフュージョンの定義に固執しなくても、今更いいと思う。個人的には本作の次の展開が非常に楽しみだっただけに残念至極だが、発売から24年が過ぎた今と為っては本3部作をK2HDマスタリングで聞ける事を素直に喜びたい。ドライブの永遠の定番が加わった、この秋・・・どんな景色にも染まる、そんなアズユーライクな「フルーツケーキ」を連れて、何処へ行こうか考えるのも楽しい、そして嬉しい！。
※補足
recording remasteredについて。オリジナルが古い為かエッジの効いたデジタルっぽい感じは無く、クリアで聞き易いトーンが逆に好印象。皆さんが聞かれる時は大抵圧縮して聞くと思う(クルマや通勤で)音については過度な期待は持たない方が良いと思います。これはシャカタクのK2HD仕様にも言えますけどね(笑)。