独学の星
★★★☆☆
確かに面白く読みやすい。勉強になる箇所は著しく少ない・・・
しかし筆者の「遊びの時間は終わらない」などがいまいちに感じてしまうので不安を覚えざるをえない。月刊シナリオにたまに寄稿している文章を見ると、本より営業、で仕事をなしてきた人の感じをぬぐえない。とにかく低姿勢の営業・・・確かにそれも今の先生には必要かもしれない。
もっと本気で勉強し、素晴らしいオリジナル作品を書いてみたい!温故知新、ドラマ映画界を助けてやるんだ!そんな大きな希望にあふれたひとたちが、こんなひろしにそそのかされるのはどうかと思う。
実績ある人だから。。。
★★★★★
シナリオ、脚本教則本の類の中では、異彩を放っていますね。一言でいうと「シナリオ独学ノススメ」です。
自分も含め世にシナリオライター志望者(実作者、シナリオって何?と調べ始めた人、夢みているだけの人)は正に云百万人にのぼるといわれています。
”名実”共にシナリオライターになる方法、実は独学しかないんです って教えられた気がします。
内容詳細は別の方のレビューを参考にしてもらえればよいと思いますが、他の教則本を数冊読んだ後この本を読んでみてください。きっと何か感じるはずです。
いろいろな意味を含めて。
かなり革新的なシナリオ入門書
★★★★★
語り口がかなりおもしろく、軽妙なのでタイトルの一週間どころか下手したら一日でも読み通せる。
しかしこの本の画期的なところは、ハリウッド脚本術的な「葛藤を生み出す」といった作話術を一切否定していること。「そんな上手い技術が本当にあるのなら、その発明者は例外なく億万長者だろ」とか「そんなものはいい映画だけでなく悪い映画にも全て当てはまる」とか身もフタもないが、核心をついた指摘がなされている。
かなり挑戦的な本なのだが、力を入れて語られていることはプロット書きやハコ書きの要領で、シナリオスクールでも繰り返される基礎の基礎だったりする。
この本には場面転換などのテクニック類の説明もほとんどない代わりに、最後に著者の脚本と推薦映画リストが収録されている。要するに「変な理屈を勉強するぐらいだったら本当の脚本と映画を見ろよ!」ということなのだろう。収録されている「遊びの時間は終わらない」はかなりの傑作。著者もそれなりに過激なことを語った後に出す自作なのだから、相当自信があるんだろうな。
シナリオ初心者は、シナリオ執筆の要領を一通りマスターしたら、ひたすら書くか実際の作品を見て技術を磨くのが一番。その点この本は最高なのだが、シナリオ技術についてはかなり不親切。不安を感じる向きは新井一の「シナリオの基礎技術」と併読したらいいだろう。