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万物の尺度を求めて―メートル法を定めた子午線大計測

価格: ¥2,940
カテゴリ: 単行本
ブランド: 早川書房
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くじけない野郎どものお話 ★★★★★
 地方によってばらばらなルールを統一するというただでさえ超やっかいな公務出張にでかけている最中にクーデターが起こり、政府が転覆してしまった。あなたならどうする? という泣きたくなるようなお話。いまの時代ならすぐに投げ出すようなことをしつこく成し遂げた連中の驚くべきタフさ加減!
度量衡の統一の意味を考える ★★★☆☆
1メートルの定義のために、子午線長を測った2人の科学者、メシェンとドゥランブルの物語。2人のキャラクターの違いも面白いが、、科学者の物語より、フランス革命の時代背景とか、メートル法が提案された背景とか、その後のメートル法の広がり方とかの方が面白かった。

今まではメートル法はフランス革命の狂乱の中で、それまでのことはすべてアンシャンレジゥムとして否定するために提案されたのだと思っていた。実際、革命時には、年も月も週も時間も分も秒も角度も変更しようとしたとか。ところが、これらはまったく定着しなかった。一方メートル法は、その後紆余曲折があったものの、現在では定着している。メートル法は、タダの熱狂を越えたものがあったのだ。

メートル法施行前の度量衡は混乱の極みだった。日本でも長さの単位は尺だ鯨尺だ間だと、対象に寄って異なっていた。また、一畳の広さは地域によって異なっていた。メートル法以前のフランスでも度量衡は対象、地域によって異なっていて、通商を妨げていた(逆に言うと、それぞれの地方の商売を保護していた)。統一するのに、どこかの度量衡を使うとなると、どれを使ってもそれ以外の地域が反対するので、どこにとっても不利な度量衡に統一しようとしたのだ。それが、地球の子午線長の1千万分の1の長さを単位とする、メートル法であった。

王政復古でメートル法は廃れかけるのだが、経済圏が広がるにつれてフランスとその周辺で定着して行き、経済がグローバル化するにつれて、世界に広まって行った。アメリカがメートル法を採用しない唯一の国になったのは、アメリカは国の成り立ちからローカルな度量衡がなくて、メートル法にメリットがなかったからだと本書にあるが、なるほどと思った。

度量衡の統一は、貨幣の統一と並んで、極めて経済的な事柄であるとの認識を深めた。

翻訳は良くこなれていて読みやすいものではあったが、全体に極めて冗長であるのが読んでいてかなり苦痛であった。このような膨大で冗長な書物が西洋には多いが、あちらではこれほどの本を読む人が多いのだろうか。漢字のある日本語の方が速読には向いていそうに思えるんだけどなあ。
科学者は期待にどう答えるか ★★★★★
王様は皆が王様と思うから王様で、お金は皆が受け取るからお金。メートル法は皆が受け入れる理由付けで成功した。人物描写が秀逸。ドゥランブル、メシェン、そして二人の師匠であるラランド。権威ある学者三人の独特な個性がフランス革命の時代を背景に物語られ、読み始めたら本を措くことがためらわれる。社会が科学による権威付けを期待する最初の頃の話だが、科学者にできるのは真実の追求ではなく、実験結果に正直であることだというドゥランブルの言葉は何と正しいことか。
積み重ねが好き 読み始めます ★★★★★
じっくりと時間をかけてやりこむ男たちの気が好きです。
すごく分厚い本です。
正直、たじろぎます。

1999年にもなってNASAでメートル法を基準にしなかった事から
とんでもない事故が起きてしまったのは滑稽です。
長さの基準を作ったのに使わないフランスとアメリカ...

18世紀と云う時代で、すでにここまで測量術が高度になって
いることに対して畏敬の念をいだきます。