『コミュニケーション理論の解説』『ビジネスシーンでの応用』の二部構成で、コミュニケーションとは何か？について分かりやすく書かれた良書である。コミュニケーション本はともすると著者の体験談のみで終わるものもあるが、本書はビジネスで起こりうるケースを用いて、コミュニケーションの基本を体系的に、かつ、実践的に解説している点が秀逸である。
ページ数としてはコンパクトながら、ビジネスで実際に起こりうるコミュニケーション上の課題について特に細やかに書かれているので、ビジネス・コミュニケーションのエッセンスを効率的に学習したい方にはお薦めだと思う。

本書は世界標準のコミュニケーション方法の導入書としては非常に分かりやすく書いてあると思います。特に各章に終わりに書いてあるケーススタディが大変実践的で実際に遭遇しそうな状況ばかりの為、大変役に立ちます。就職を控えている大学生や国際的なマインドセットを学びたいビジネスパーソン向きの書であると思います。

日本に住んでいると、日本文化についてあまり深く考えることがありませんが、この本を読んで、外国人からみた日本人像、日本文化を理解することができて、なるほど！と思いました。自分の文化をしっかり理解していないと、異文化の人と効果的なビジネスコミュニケーションはとれないんですね。コミュニケーションというのは、単に言葉のやり取りではなく、相手の文化を、自分の文化を理解すること、そして理解しようという努力をすることだと気付きました。