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Introducing Brad Mehldau

価格: ¥827
カテゴリ: CD
ブランド: Warner Bros / Wea
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「ネタ」感があるのは否めない ★★★★★
20代の若者がソロでメジャーレーベルからデビューする.さあこいつのプレイを聴いてくれ.そういうスタンスでできたアルバムであることが,タイトルからもうかがえるわけだが,それは同時に,どんなに優れたアーティストでも,売り出すにはそれなりの作戦が必要なことを意味している.Matt Piersonはそれを十分承知していただろうし,Brad Mehldau本人も,自分のアピールをどうするかを熟慮したはずだ.でなければ,こういう選曲にはならないだろう.

1,2,3,9などの「いかにも」な曲を取り上げるところに「ネタ」感がただようが,そこにはそれでも俺の演奏はちょっと違うぜ,ってな自信が反映されているのだろうし,それを示すのに成功しているのは聴いてみるとわかる.特に,3の"My romance"のイントロは美しい.泣けた.そして,その美しさを形づくっているものの中には,ある意味あのBill Evansと通じるかもしれないダークさがある.そしてそれは,これまでの彼の作品に共通してあるものだ.さあ俺は世界に羽ばたくんだ,ってな新人のういういしさのかけらもないところが素晴らしい.

小さな空間で演奏されているかのような,比較的デッドな録音と,意識的にローを切っているのではないかと思われるピアノの軽い音色が印象的.そのぶんLarry Grenadierのベースの音がよく聴こえるわけだが.ジャケットのイメージとよく合っている.

彼のプレイの素晴らしさは十分に堪能できる.それでよければいいけれど,本作はあくまで「顔見せ」だ.作品性はそんなに高くない.彼のアーティストとしての本質を感じるには,"The art of the trio"シリーズ以降を聴く必要があろうかと思う.
ブラッド・メルドー登場!! ★★★★★
1995年3月13日から4月3日ニューヨーク、パワー・ステーションで録音。メルドーのデビュー作。
ブラッド・メルドーは1970年8月23日生まれ、ドイツ人眼科医の養子として養女の姉とともに育つ。『The Art Of Trio』のホルヘ・ロッシィ、ラリー・グレナディアとの出会いはニュー・スクール時代に遡る。その才能に最初に気がついたのは母、そしてマット・ピアソン(ワーナー・ブラザース)だった。24才だったブラッド・メルドーはワーナーとの契約の時に一つだけ条件を出した。『アーティストとしての自分に忠実であることを何よりも大切にしたい、それを理解してもらいたい』である。そして本作のプロデュースも当然マット・ピアソンである。
面白いのは前半1-5が『The Art Of Trio』の面子、後半6-9ではクリスティアン・マックブライド(b)、ブライアン・ブライド(ds)と組み合わせてレコーディングしている点である。僕にはピアソンがメルドーが最高のピアノ・トリオがやれるのは誰か試行したような感触を受ける。そしてその結論がニュー・スクール時代からのつきあいである『The Art Of Trio』だったということではないだろうか。
曲は9曲中4.5.7.9がメルドーのオリジナル。残りがスタンダード・ナンバーで固められている。マット・ピアソンには現代に蘇るビル・エバンス・トリオ(ビル・エバンス(p)・スコット・ラファロ(b)・ポール・モチアン(ds)の!)があるのか『My Romance』も収められていて素晴らしい演奏である。僕はこの演奏が一番気に入った。
デビュー作とは信じ難いほど高いレベルの作品である。天才とはそういうものなのだろう。
Brad Mehldauメジャー・デビュー作 ★★★★☆
Brad Mehldauのワーナー・ブラザースへの第一作であり,25歳当時からかなり成熟したタッチを示している。アルバムを通して,伝統的なピアノ・トリオ形式での演奏が展開されるが,(1)~(5)は現在もレギュラーでの活動を継続するLarry Grenadier(b),Jorge Rossy(ds),(6)~(9)がChristian McBride(b),Brian Blade(ds)との2組のセッティングを収めている。ここでは,McBrideの典型的な4ビート伴奏よりも,より自由度の高いGrenadierの方が,Bradとの演奏の相性としては勝っており,前半5曲の方が聴き応えがある。いずれにしても新人のデビュー作としては水準をはるかに越える出来を示した佳作であり,その後のブレークを十分予感させる。