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The Art Of The Trio, Vol. 3

価格: ¥1,014
カテゴリ: CD
ブランド: Warner Bros / Wea
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購入してもう8年 ★★★★★
好きな曲は1,4。
1はベースとピアノの左手のユニゾンで始まります。ベースとピアノの低音がとてもソフトに調和しており、まるでソファーのような暖かみを感じました。そこに右手のメロディが氷のような透明感と鋭さをもって現れます。すごく緊張感があり、印象に残る曲です。
4はテーマのメロディがすごくきれいだと思います。
メルドーは速いテンポの曲も良いですが、スローテンポの曲も素敵だと思います。スローテンポの曲ではインプロビゼーションの自由度が高いのでしょうか。静かに躍動的です。
モダン・ジャズって、個人技ですよね ★★★★★
 最初に述べておきますが、私も独学で少し楽器をやります。ジャズのピアノトリオも、若い時には真似事も少しやっていました。それが、ある時からパッタリと止めてしまいました。それは「(地域の)お客さんが求めているのは、(私の音楽でなく)有名ジャズプレーヤーの音楽なのだ」と悟ったからです。修行中の学生ならまだしも、一介のセミ・プロが他人の音楽のまねをするほどバカバカしい事はありません。そんでもって、今は他人様の前では極力弾かないようにしているのです。
 ところが、ここ数年でいろいろ変化が起こりました。ヤン・アッカーマン(ギター)、とかマイク・ノック(ピアノ)とか「好き勝手にやっている(誰の音楽にも似ていない)」人の音楽に触れてみて、「やっぱり他の人と違う方がオモシロイじゃん」と悟ったのです。
 このブラッド・メルドーもそうなんですね。誰にも似ていないんですけど、彼独自の世界を持っているんです。「やってますねえ」という感じで、「もっとヤッテちょ!」という気分にさえなります。かつて、ジョージ・ガーシュインがラヴェルに弟子入りしようとして尋ねた時「一流のガーシュインが二流のラヴェルになる必要はない」と激励して断った話があります。
そんな感じのメルドー、私は陰ながら応援しています。このCDでは2曲目が素晴らしい。ドラマーの繊細さが、ピアノを盛り上げています。
光り輝くダーク ★★★★★
1998年5月27・28日ニューヨーク・ライトトラック・スタジオにて録音。ブラッド・メルドー5枚目のアルバム。
10曲中1.2.5.6.10がメルドーのオリジナル、4がRadioheadの曲(『OK Computer』に収録)である。全体に広がるダークさ、ただ単にダークなのではなく渋く燐光のような深い奥底の光を含有した希有なダークさがこの作品にはある。決して疾走しないブラッド・メルドーはここでも自らを見つめ続けるように立ち止まりそうになりながら音楽を作り上げていく。3の『Bewitched,Bothered and Bewilderd』の切るようにセンテンスを弾くピアノの美しさは特に絶品である。

ブラッド・メルドーは1970年8月23日生まれ、ドイツ人眼科医の養子として養女の姉とともに育つ。ホルヘ・ロッシィ、ラリー・グレナディアとの出会いはニュー・スクール時代に遡る。その才能に最初に気がついたのは母、そしてマット・ピアソン(ワーナー・ブラザース)だった。24才だったブラッド・メルドーはワーナーとの契約の時に一つだけ条件を出した。『アーティストとしての自分に忠実であることを何よりも大切にしたい、それを理解してもらいたい』である。

今や、自らの感性に正して良いものは自らのものに取り上げるというブラッド・メルドーの世界は見事にこのアルバムで完成したといえるだろう。誰が他にRadioheadをジャズ・トリオでやろうなどと考えるだろうか?27才のメルドーは既にジャズ・ジャイアントの仲間入りをこのアルバムで果たしたと言えるだろう。

ジャケットの中にブラッドの手が大写しになっているがわりと小さな手である。この手がこれから作り出す音楽はジャズの歴史を書き換えるだろう。

素材=(カヴァー曲)に対する柔軟なアプローチが見事 ★★★★★
ニックドレイクとは日本では『カルトでマニァックな人気が一部である人物』。個人的にはそれだけを聴いたのですが。他の曲も、メランコリーで繊細なタッチがすごいですが。ニックドレイクのカヴァーはなんだか、聴いていると、『さらに壊れやすいガラス細工みたいな』感触が吹き込まれている。これはブラッドメルダウが優れた吟遊詩人である証拠だ。ニックもまさにそう言う人物。メルダウという私人の朗読を聴くと私も『快活な世の中』から自分を守りたいと感じる。ニックは自閉症的ではなく、それは繊細なだけなのだ。メルダウもまた負けずに繊細なだけである。
Mehldauの評価を決定付けた傑作アルバム!! ★★★★★
Brad Mehldauの「トリオの芸術」シリーズ第3弾である。オリジナル曲,スタンダード曲にNick DrakeやRadioheadの曲を交えて繰り広げられる本作において,彼のピアノ世界がほぼ完成したと言ってよい大傑作。やり過ぎると嫌味になる,左右両手の独立したソロ・ラインもここでは美的なレベルで展開されているし,ほぼ全編ミディアム以下のテンポで展開される演奏は,ダークな響きを持ちながらも美しい。音楽的なテンションは前作のライブ盤同様かなり高いが,全編での演奏やサウンドにおける美しさ,デリカシーが勝っていることが,このアルバムをより優れたものにした。Grenadier,Rossyとのコンビネーションも完璧なまでの緊密度を示し,ピアノ・トリオとしては近年稀に見る傑作。いずれの曲も素晴らしいが,"Bewitched"や"Exit Music"が特に優れているように思う。