建築を学ぶ者へ
★★★★★
学校で学ぶ建築史には古くて有名な建築が数多く記載されているが、もっと身近なところにも学ぶべき建物があると言う事を思い起こさせてくれる。地方観光のガイドブックとして持ち歩いても良いだろう。その意味では文庫本クラスの大きさでも良かったのかもしれない。
旅心誘う一冊
★★★★☆
たまに見る日経アーキの中でも気になっていた連載が単行本化された。
著者たちが昭和モダンと呼ぶ建築は1945年から75年にかけて建てられた所謂「モダニズム建築」である。昭和に直せば20年代から40年代までの30年間、日本の復興期〜高度成長期を体現する遺産としての側面もあるこれらの建築たちが、今まさに耐用年数を迎えつつあり、「何の話題にもなることなく」ひっそりと壊され始めていることに危機感をもったことが本書の執筆動機とのこと。
一方で「何でも保存すれば言いというものでもない」という著者は「その建物があるうちに少しでも使ってあげるのが大事」と、建築への愛あふれる言葉を述べる。
実際、宮沢の達者すぎるイラストと、磯のこだわり感ある若干こじつけ気味の文章を目にすると、ものすごく現地へ足を運びたくなってくるから不思議だ。
今から東日本編が楽しみです。
見てみたくなる!
★★★★☆
「日経アーキテクチュア」の人気連載の書籍化。
「寄り道巡礼」として8施設を追加収録。
1950〜1970年代の戦後の建築を中心に、29施設紹介されてます。
今、この年代の建築は、築四〇年以上を経て、次々に取り壊されているそう。
昭和モダニズム建築も地味だけど、味があっていい。
イラストも多く読みやすく、ウンチクも面白いです。