本作は79年にキティ・レコードから発表した作品で、やはりそうした感触が強く感じられるサウンドだ。代表曲としてあまりにも有名な< 1 >「ブルー・ラグーン」が冒頭に入っていることもあって、インパクト十分。フュージョン・ギタリストとしての高中を聴くなら、真っ先に求めるべきアルバムだろう。曲はオリジナル中心だが、< 5 >「タジ・マハール」はジョルジ・ベンのナンバー。夏のムード一色のなか、< 7 >「パラレル・ターン」はなぜかスキーをテーマにした冬の曲で、ヴォーカルまで披露する。サンタナふう泣きのギターが心にしみる< 8 >「レイニー・デイ・ブルー」もいい。(市川正二)