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ヤバ市ヤバ町雀鬼伝 三〇〇分一本勝負―阿佐田哲也コレクション (小学館文庫)

価格: ¥630
カテゴリ: 文庫
ブランド: 小学館
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坊や哲もドサ健もいない麻雀放浪記 ★★★★★
自分は麻雀放浪記をぜんぶ読んでからヤバ市シリーズを読んだのだけれど、もっと広く知れ渡っていい作品だと思う。
東一局から南四局まで題をつけられた八つの短編からできているギャンブル小説。
短くて読みやすいし、戦後が過ぎ去ってからの賭場に漂う雰囲気は「ドサ健ばくち地獄」に通じるものがある。
阿佐田哲也の描く割れ東なんて麻雀放浪記では見られなかった展開もある。
昭和末期の麻雀放浪記。
黒鉄ヒロシに表紙絵を描いて欲しかった ★★★★★
07年10月から《阿佐田哲也コレクション》として

1.雑誌に発表されたまま、一度も単行本に収められていない作品
2.単行本に収録されたものの、まだ文庫化されていない作品
3.文庫化されたが現在品切れのため、書店で入手できない作品

が隔月刊行されているが、この作品はその第3弾。前記3.に該当する(単行本86年、文庫本90年発売、初出は小説現代の連載)晩年に近い時期の作品。

第1弾、第2弾と購入してきたが、その感想は「貴重だけど、単行本に収められていなかったとか、文庫本が品切れ状態なのもしょうがないかな」というものだった。

が、今回は違った。素晴らしい。舞台はおそらく現代(連載当時でいう現代)。前科5犯(うち殺人一犯)だけど、物腰柔らかな紳士で現在は風俗店の店長(いちおう雇われ)をしている通称オレンプを狂言回しに一話完結形式で繰り広げられる連作長篇小説。

麻雀が中心となっているが種目は何でもあり。一晩でどれだけの現金を集めることができるのかという種目?もある。ギャンブルの場面もいいが、阿佐田哲也名義の作品の根底に流れる、アウトローの生き様を通じて描かれる人間の喜劇性も充分に楽しめる。

著者の表現を借りると「コクのある」一冊。そして、角川文庫でお馴染みの黒鉄ヒロシに表紙絵を書いて欲しかった一冊だ。

08年4月に発売が予定されている続編が非常に楽しみだ。