いぶし銀の歌い手!
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尾崎亜美 ベスト・コレクション尾崎亜美と云えば、まっさきに想い浮かべるのは「マイ.ピュア.レディー」である。当時、資生堂の春のキャンペーンソングとして耳にしたのが、彼女を知るきっかけであった。まだ、小学6年生でその年の4月に中学に入学した訳だから、1977年3月頃のことである。この曲が流れる度に何故か心ウキウキし、子供ながらにも「恋」という感情を密かに想い寄せていた女の子に自己投影していた気味がある。春の陽気と、柔らかな陽射しが妙に嬉しくて、道すがら口ずさんでいた。そんな記憶が頭をよぎる。やや、ハスキーヴォィスながらも、それがまた魅力でシングルレコードを即購入した。小学生で、である。もう既に多感な年頃に入りかけていた訳で、歌謡曲とはもう完全に切れていた。いわゆる「ニューミュージック」が流行り始めた頃。荒井由美が「ユーミン」と云われはじめた頃。が、尾崎亜美のデビューはもう少し前で、この曲は3作目。デビュー曲は、「冥想」である。76年デビューだと記憶するが....。にしても、息の長い歌い手である。今年で34年の音楽活動を迎える訳だから驚きだ!もっと驚くべきことは、彼女の容姿、声質もさらに磨きがかかっていることである。円熟期とは、まさに彼女にぴったりと当てはまる言葉だろう。杏里に捧げた名曲「オリビアを聴きながら」も実に秀逸であり、杏里と亜美の聴き比べもオツなものである。杏里は杏里なりの、亜美は亜美なりのそれこそ(オリジナリティー)があるからこれまた不思議ですらある!とにもかくにも、わたしが日本のポップス界ではじめて聴き惚れた女性性シンガーであることは、明確なる事実であるから、感慨もひとしおである。すべては「マイ.ピュア.レディー」からはじまったとも云えるのである!今後も末永く歌い続けて欲しいと切に願うばかりである.......。
幻のSWEET CHRISTMAS SONG降臨
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1980年〜1992年の期間BEST盤の位置づけですが、多くの曲が新しくアレンジされ、
全体的に、軽めの聞きやすいアルバムになっています。
・SWEET CHRISTMAS SONG
この曲をCDで聴きたいがために、このアルバムを購入したと言っても過言ではありません。
元はアナログシングルの蒼夜曲(セレナーデ)のB面でしたが、
アナログアルバムのAir Kissに非売品シングル盤として付録されたのを最後に
Air KissのCD版では収録されず、お蔵入りになっていた幻の名曲です。
あるWebサイトでSWEET CHRISTMAS SONGのCD化を切にお願いしていたのですが、
その願いが彼女に届いたのかどうか、今回のデジタル化が叶いました。
世の中にある数あるクリスマスソングの中でも、最も楽しく最もホットな気分に
させてくれる秀逸の一品であると思っています。
今回の収録は、オリジナルそのままで手を加えられていないのも嬉しいです。
それにしても、大抵のシンガーは30年前と現在では声質が変わるものですが、
彼女は、ほぼ同じ声質を現在に至るまで保っているのが本当に驚きです。
声だけでなく、容姿も二十代の頃とあまり変わらず若々しいのも不思議ですね。