シンプルに纏められた1冊
★★★☆☆
交渉術を学んでみようと考え手にしてみた1冊。
様々な心理学の一般書が販売されている中で、
この本を手にしたのは、文章の量が少ないことと、
イラストを多用していることから選びました。
経営学でよく耳にする言葉に例えると、
この本では、問題解決のための「ケース」は多く挙げられているが、
実践に落とし込むまでの、読み手への意識付けが弱いように感じる。
人との関わり(交渉)がwin-win型で終えられるような方法を提示して貰いたかった。
繰り返し読み、かなりうまくこなさなければ、
この本にあるような心理会話を実践できないように思う。
また、イラストと併用される「数字」での読者への説得が、
論文から引用されたものが多い。読み手としては数字が、
細かくやっかいである。
うーむ、まあまあかな
★★★☆☆
素人がまあまあというのも傲慢かもしれないが評価は星3つとした。
理由は三点ほど。
1・自信がありすぎるかどうか分からないが「攻撃的表現?」が目立つから
例えば、131ページの「これでも無理なら諦めるべきだ」というような断定的な表現が目立つ。私の「気にしすぎ」なら別に問題ないと思うけど、少なくとも私としては「言い方きついな」と感じた。
2・心理学的法則を並べただけに思えるから
冒頭で、「他の話し方書は学問的裏づけはなされてないけど本書は違う」
というようなことを言っていた。さてその本書はというと、様々な「会話」について主に社会心理学的な見解を並べただけのような印象を受けた。もちろんそのような本の構成が悪いというわけではなく、何度か心理学的な見解から意見を述べた本を読んでいると「またそのネタか」と思ってしまう。要するに、私としては他の(社会)心理学者の執筆した本を何冊か読んでいたので、以前読んだときに知った心理法則を持ち出しているのを見、「またそのネタか」と思っただけである。内容そのものは悪くない。
3・具体的に話題を広げる手段・方法・考え方を載せてほしかったから
本書のような本を読む人の中には、自分のことを
『持っている話題が少ないから会話では不利だろうな』
と思っている方も多少いらっしゃると思う。少なくとも私は「話題の少なさいつも苦労してきた」、と感じている。私が本書を読む限り、そのような劣等感に応える具体的な内容・方法はほとんどなかった。あるとすれば22ページの「みんな話が苦手なのだと知れ」くらいか…。
最後に、本書に対し私個人としては何か違和感のようなものを感じたためこの場でレビューを書かせていただきました。本書自体は読んでも損にはならないと思います。
見開きイラストをベースとした、交渉心理学の解説書
★★★★★
本書は、ビジネスの場面の交渉で、相手の立場を意識することの必要性を教えてくれる一冊である。
交渉においては、自分の意見の主張し理解してもらうことよりも、相手の置かれている状況を推測し、相手のニーズを引き出すことが重要である。特に対人による商品販売を営む場合は、相手の意識で商品の購入の有無を決定するため、相手のニーズを理解することが大切である。相手のニーズを知るためにも、心理学は重要であり、相手がどのような考えに落ちているのかを意識し続けることが重要である。本書は、そのような相手の心理を理解し、こちらが意図する状況に相手を落とし込むにはどのようにすればよいか、基本的なことをイラスト付きの解説で説明する書籍である。
著者の多くの書籍と同じようなことを言っているが、おおむね参考になるため5点とした。特にイラストが多いため、短時間で読め、頭の片隅に残りやすいため実践向けといえる。