圧倒的に分かりやすい本。教科書単体の場合、これが日本語で一番分かりやすい中級ミクロ本
だと個人的には思う。簡潔で十分な数学の補論は美しいとすら思う。残念なのは、練習問題が
少なく、抽象しているため試験にカスタマイズされた具体の武隈（演習）本と比べるとどうし
ても武隈本に目が行ってしまうためか。単にミクロをやりたいという人はこの本がおススメ。
試験事の場合、武隈本の分かりにくいところをこれで補い武隈演習本で問題を解く、もしくは
これで勉強して武隈演習本に挑む際に、武隈本をちらっと見るという二つの方法があると思う

僕は、この本を読む前にかなり数学を勉強していました。ラグランジュの乗数数法ぐらいまでは数学の本で身につけていました。この本のはじめにそれをここで出していいのか？とはじめはまごつきましたが、数学付録の説明や例題などでしつこく練習させられるのでラグランジュの乗数法はばっちし身につきました。むしろ、この本でラグランジュの乗数法が理解できたという感じです。本が小さくて洋書のように大きくしてくれればもっと勉強しやすいのですが、内容は本の見た目からは想像がつかないぐらい良いものとなっています。実は、はじめてのミクロ経済学の本でした・・・今では入門書の本を読むのがめんどくさくていやになるぐらい数式を使ったモデルに慣れ親しめるので、理系の人にはもってこいかも。ただ、一回ですっと理解できるわけではないので、しつこくしつこく読みすすめていく必要がありますが、読むのに1ヶ月はかからないでしょう。1日2〜3時間ぐらい読めば、そのくらいで読めると思います。というか、ぼくはそのぐらいで読みました。ひとつひとつの言葉の定義に注意を払うことをここで一言添えさせてもらい、僕のレビューを締めくくりたいと思います。

とてもよい学部中級教科書。
初学者は著者のファンダメンタルミクロ経済学」を先にやりこの本に入れば良いと思う。この本で難しければ
「ファンダメンタル」を参照すれば解決することが多いと思う。

数学的記述にこだわったミクロ経済学の中級書．少々直感的にでも上級ミクロでもちいられている数学的手法に触れておくところに本書の特徴がある．そのため，上級ミクロをこれから目指す人や挫折した人にとって絶妙の難易度になっている．

難易度を比較すれば，数学が偏微分までの武隈よりも高く，西村よりも低いといったところだろうか．とはいえ，巻末に親切な数学付録があるので，入門書を読み終えた次にいきなり本書を読むことも可能だと思う．

ただし，「はしがき」に公務員試験に対応とあるが，数学的により高度なこと，貿易論がないこと，数値例による練習問題がないことなどから，公務員試験対策には向かないと思う．

上級ミクロへの橋渡しとしては最高の教科書だと思う．

上級ミクロへの橋渡しとしては最高の教科書だと思う．