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Towards Zero (Agatha Christie Collection)

価格: ¥603
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: HarperCollins Publishers Ltd
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完成度が高い作品です! ★★★★★
アガサ・クリスティに関する某サイトで傑作の一つとして挙がっていたので読んでみました。前半は一見無関係な人物の描写が続き少々退屈ですが、後半からこれらの人物が絡み始めます。前の妻と現在の妻と夫が一堂に会する気まずい雰囲気の中で殺人事件が発生します。最後は警察も一か八かの賭けに出ますが各種の偽装工作も見抜き見事犯人を突き止めます。完成度は高いです。
くれぐれも途中で投げ出さないように ★★★★☆
非シリーズ物の長編。舞台は河口の避暑地ソルトクリーク。ある晩夏、さまざまな人々が、さまざまな事情で、ソルトクリークに集う。複雑な人間模様がからみ合う中、物語はゼロ時間-綿密周到に練られた、恐るべき殺人計画が実行に移される時に向けて進んでいく。

正直言って、前半はかなりかったるい。主だった登場人物が出そろうまで話の4分の1ほどかかるし、その後も辛気くさい人間ドラマが長々と続く。だが、どうかご辛抱を。表に現われたものとは 180度違う真実が明らかになる、最後のどんでん返しが実に鮮やか。また、単なるエピソードと思われた序盤の一幕が、後に決定的な意味を持つなど、伏線の絶妙さも光る。とにかく読んで絶対に損はしない。くれぐれも途中で投げ出さないように。

手法が変わってます ★★★★☆
クリスティの本の中でも結構好きな一冊です。クリスティは伏線をさりげなく散りばめるのが本当に上手。本著でも成功していると思います。いろいろな人の恋愛感情が複雑に交じり合い、真実は表面で見えているのとは全く違っていたという、お得意のパターン。これがいいんですよね。あらゆる点で恵まれている男ネヴィは、若い愛人ケイと結婚するために長年連れ添った妻と離婚した。その後しばらくして、彼ら3人はネヴィの叔母の家で休暇を過ごすこととなる。そして当然のように殺人事件が起こって・・・という話。長い伏線にめげずに読んで下さい。最後にそれが凝縮されたときのおもしろさは格別です。