地元NYから西海岸へ渡るも、なかなか芽がでなかった下積み時代の集大成なのでしょう。今でこそ「BillyといえばNYサウンドの象徴」ですが、不思議なカントリー&ウェスタンな味があります。そしてその中にNYへの郷愁(次のアルバム収録「NY state of mind」へと繋がっていく)と挫折感を感じるのは、深読みのしすぎでしょうか?
また、「You're My HOME」は、そんな不遇な時期を支えてくれた前妻への慈しみを感じます。
全くの蛇足ですが、彼の作品がミュージックシーンで話題とならなくなったのは、その前妻との離婚後、そして今の夫人との再婚後なのは皮肉なものです。
彼自身、慢心し、初心を忘れてしまったのでは?。ファンとしては極めて残念です。
実際のデビューアルバムは「Cold Spring Harbor」ですが、やはりこれこそが「The pianoman」であるBilly Joelの原点ともいうべき1枚です。