親は、子供が本当にしたい事には反対しない
★★★★★
九州の炭鉱で、父親は歯科医。
親の期待は、歯科医を継ぐこと。
3浪して、結局は、歌手を目指し上京。
それから、ヒットメーカーになるまで、そしてスターになってからの様子が描かれている。
井上陽水が出来るまで
★★★★★
海老沢泰久の本は、以前にジャイアンツV9時代のエース、堀内恒夫を描いた作品を読んでいた。 ヤクルト・西武の元監督、広岡達朗を取材した作品も読んでいて、クールで簡潔、余計な装飾のない文章に惹かれていた。 スポーツライターのイメージがあった海老沢氏が、ニューミュージック界の巨人、井上陽水をどう料理しているのか、興味を持ち、購入。 読みやすく、買ったその日のうちに読了した。 井上陽水独特のシュールな作詞が、どのように創作されるのかが、丹念に取材されており、とても興味深かった。 世間によくある、所謂、取材対象のミュージシャンの礼賛本ではないので、井上陽水のファンじゃない人も面白く読めると思う。 肩の凝らない本なので、是非とも読んで戴きたい、文庫本。お薦めである。
海老沢の本です
★★★★☆
海老沢の「あの」文体で陽水のメジャーになるまでの半生を書いています。当時の陽水のメジャーになるまでのめくるめくような展開が、表現を抑えた一見淡々とした文体を通じて、コクと味わい、感動とともに伝わってきます。
そのメジャーさ故、陽水がスタンダードになってしまい、今の世代からは興味が薄い内容なのか、発行日が古い割に、版も新しい。熱烈なファン以外の人に適した、単なるサクセスストーリではない興味深い伝記です。