この手の本では，「あっと驚く」ようなエピソードばかり盛り込んだエンターテインメント性の強い書籍が多いが，本書はそれにちゃんとした洞察を加えたものと考えればよいだろう．読むには面白いが，その理由（アメリカ人の行動原理など）について触れられていない本と違い，幅広いテーマから（生活，ビジネス，子供，...）アメリカ人と日本人の違い，およびその理由にまで踏み込んだ良書．

日常生活から子供の教育、そしてビジネスの現場まで、日本とアメリカでの文化・風習の違いを幅広くエッセイ仕立てで書いている本。そのうちのひとつが、表題「謝らないアメリカ人 すぐ謝る日本人」というエッセイになっています。謝る、謝らないという姿勢の違いだけでなく、ビジネス上での日米差まで、著者の30年ほどのアメリカ生活が凝縮されていると感じた。セクハラやコーポレートガバナンスに関する章などを得に興味深く読んだ。