正直最初はよくわからなかったが、
今はこのアルバムあたりがもしかするとウェザーの真骨頂なのかも
しれない、と思っている。ザヴィヌルの従軍経験を表現したという
(ざっざっ、という足音が不気味に入っている)1曲目から、
野放図にやっているようでこれ以外にないと感じられる、
完成度の高い演奏が繰り広げられる。
後半の、ライブを再編集して新作として出してしまうところあたり、
生演奏のスウィング感を録音作品として定着させようとした
「ナイト・パッセージ」の頃の手法がすでに見られる。
このアルバムあたりを聞き返すと、ポップなヒット曲、
という印象のバードランドなどが、また新たな深みを増してくる。