斬新で面白い
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環境経済学、エコ経済に関する書籍です。経済の本というとさおだけ屋やスタバ本などが有名ですがそれらとはかなり異なる本でした。前述の書籍ではものの原価を比較したりと数字が多く出没しますがこの本ではほとんど数字はあらわれません。
思いやり、大自然、ボランティア、いじめ、電車での酔っぱらいなどは通常お金に換算できないものですがそれらの影響は結局のところ我々の生活にコストとして跳ね返っており間接的にコスト換算できるという内容。
たとえばゴミの分別を市民がラクして誰も行わなければ結局行政がおこなうことになり税金が値上がりするというわかりやすい説明です。また、電車の酔っぱらいは周りを不幸にする外部不経済だ、有名人が電車にのるとコストゼロだけど「有名人に会えた!」と周りを幸福にできるなどなかなか納得しやすい例えが満載です。
経済学というと点の視点で価格を捉えるというイメージが強いですが本書では環境全体を考え、ひとつの行動が将来にわたって、地球全体にわたってどう影響するか、どのようにコストに跳ね返るのかという説明がなされています。
一風変わった経済本ですが現代社会において必読の良書であると思います。地球市民でしたら是非ご一読ください!!