色んな人の視点から書かれている事もあり、少し読みにくく思えました。
映像で観た方が楽しめそうです。
ショーンがラブレターを受け取り、どんどん女の子を意識し始めるところが好きです。
兄弟揃って狂っている!
「アメリカン・サイコ」の中で、兄パトリックが描写する弟ショーンは、ハンサムでハードボディの女を難なく手に入れて
流行の最先端を斜に構えて進んでいく大金持ちのごくつぶしととして数ページだけ登場していました。
今作「ルールズ・オブ・アトラクション」では、ショーンやその友達のリッチで退廃的でセックスとドラッグに明け暮れる大学生活が描かれています。
作者の書くストーリーの登場人物は、快楽主義であったり無感動であったり性差別的であったりと共感できる設定にはされていませんし、
残酷な描写もありますが、どこか孤独な心理が描かれているように感じます。
アメリカの80年代はレーガン政権下の物質主義というように記憶されているようですが、77年生まれの私はこの小説でそれが感じられました。
ストーリーの中でいかにも80年代のバンドがいくつか出てきてなかなか面白かったです。
映画化されているそうなので是非観たいと思いました。