年を重ねる、ワインを寝かせる
★★★★☆
樹カナのライバル的な女性、レストラン・プロデューサーの観月樹理が登場する。樹理がカナを意識する理由は作中で示唆される。まだまだ登場する様だ。
長期保存が可能なワインは時代を超えて様々な人の想いを運ぶ。今回伝えられるのは、親から子供への想い、平和への想い、愛情など色々だ。しかし、その想いが本物であれば、例えワインが熟成に失敗していたとしても、伝えられるべきことは伝わるはずだ。そういった想いの媒介者として、ソムリエ/ソムリエールが描かれている。
また、古来からのワインの生産地が戦乱の多いヨーロッパだったこともあり、ワインにまつわる戦争の記憶も多いようだ。そしてこれは現代でも新たに付け加えられ続けている。この想いは非常に重いと感じた。