氏の他の作品にもありがちな大風呂敷の広げ方で、いつもどこかでついて行けなくなるのですが、そこまで読むともう最後まで行かないともったいないというか、、、。神話・民俗との牽強付会や、やけに日本語の上手い親切すぎる宇宙人など突っ込まずにはいられませんが、氏の作品についてはリアリティではなくエンターテイメントこそが求められるべきなのでしょう。
残るは大きく広げた話しに、うまく結末をつけられるかどうかが問題ですが、これも申し分なし。読み出したら止まらない、著者の物語世界をタップリと堪能できます。
独特の史観を持って書かれた、『炎立つ』や『時宗』などの読み応え充分な歴史小説も好きですが、もっともっとこのテの小説を書いてもらいたいです。