東西冷戦時代に性転換手術をして東ドイツからアメリカへとやってきたヘドウィグは、手術のミスで残された股間の「怒りの1インチ」に苦悩し続けながらも、ロックシンガーとして活動を続けていくが…。
あのデヴィッド・ボウイも大ファンだというオフ・ブロードウェイの大ヒット・ミュージカルの映画化。舞台同様、映画版でも脚本・監督・主演を務めるジョン・キャメロン・ミッチェルの、あらゆる性や思想の別を超越させての魂の叫びが、ストレートに観る者の胸を打つ。自曲を盗んでスターとなった恋人のコンサート会場付近でライヴを行う、ヘドウィグの怒りと哀しみが入り交じった熱唱に涙してしまう。見かけは派手だが、実はエモーショナルな温かさに満ちあふれた秀作。あの浜崎あゆみも映画を観て号泣したとか。(的田也寸志)
予想外・・・泣けた!
★★★★★
みんな何かを抱えながら生きている。いや、生きていく。ヘドウィグのめげない姿に元気をもらえます。ラストにトミー・ノーシスが歌う「薄汚れた街」、その姿を見つめるヘドウィグ。あのシーンが大好きです。また、曲がいい!!サントラも買っちゃいました。
これがロックなんだ。
★★★★★
既成概念をぶち壊し、アバンギャルドに生きること、自分の信念を形にすることがロックというものなんだ、と教えてくれた作品。というか、理屈はどうでもいい。ヘドウィクの自分を認めて欲しいという魂の叫びと、どこか笑いを誘う部分とがたまらなくいい。自分を飾り立てて
いた彼が最後には、すべてを脱ぎ捨て、ありのままの自分として生きていくことを選ぶというストーリーに感動。これは生で見たかったな。本場で。こぶしをふりあげて、一緒に叫びたくなる。
激しい歌・・・
★★★☆☆
激しい歌とジョン・キャメロン・ミッチェル?の演技に脱帽です。
破れかぶれの人生で最高の時を過ごしたい人の感情を表現しています。
最初から最後まで、ダレずに観れました。
どうも最近、涙もろくて
★★★★★
酔っ払って、得体の知れない場所で、どうしようもない自慢話をする。
「あたしは、以前、大スターだったのよ」
笑っていると思ったら、泣いている。
だんだん、彼女が女そのもので、女以外何者でもない、と可憐に見える。
かわいそうに。 だまされちゃって、捨てられて、ぼろぼろになって。
ヘドヴィグが歌うとき、それはいつしか、祈りとなって、世界を包む。
どの道、それは、幻想なんだけど。
逃れられないけど、逃げ続ける。歌うことによって。
難儀なことであるよなあ、と詠嘆する。
精神的にも肉体的にも健康なときに見ましょう
★★★★★
最初は強烈なゲイキャラのハードロック歌手のお話かとおもっていました。
キワモノ見たさに映画を見始めたのですが、これがなかなかの作品でした。
音楽が特に良いと思います。
自分の境遇や社会に対する怒りをロックンロールという形で表現しています。
また、幼児期に父親から受けた性的虐待のシーンも一部あり、なかなか考えさせられました。
同性愛、音楽、そして、東西冷戦の中の歴史を織り込んだ、なかなか社会派の映画だと思います。
ただし、音楽や映像表現が直接的なので、精神的にも肉体的にも健康な方以外はオススメできません。現に、テイストが合わなかったのか、上映直後に映画館を退席された方が何人かいらっしゃいました。