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寝台特急「ゆうづる」の女 (光文社文庫)

価格: ¥620
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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物語は良くできているが・・・ ★★★★☆
ある男が知らない女の人と一緒に寝台特急の個室で一緒になる。男なら羨ましいばかりのシチュエーションにワクワクするだろう。しかし、その後の展開に意外な罠が仕掛けられていた。

物語としては全体的に良くできていると思うが、殺人事件としてはおかしな点が見受けられる。
殺人の詳しい経緯がないまま簡単に書かれているだけである。

殺人の行為が不可解なまま進む推理小説は、どんなにストーリーが上手くできあがっていても小説として重い価値がない。
殺人行為にはその時その時のお互いの心理状態があるはずだ。この作品はこの点は明らかでないが、どこかに心理描写を書いて欲しかった。
著者の作品にはこういう点が足りないものが多い。
約20年前の旅のスタイルが体験できる ★★★★☆
寝台特急ゆうづる、青函連絡船・・

これらはすでにこの世になく、人々の記憶の奥底、あるいは写真、雑誌、書物などで、イメージを浮かび上がらせるしかない。夜行列車や船の旅。これらも現代では馴染みの薄いものになりつつある。そんな旅を、このトラベルミステリーではたどることができる。

先生の本のリピーターとしては、現在の、ほどよく力の抜けた文体とは若干異なるような気がして、そんなところにも、時の流れを感じることができた。先生も若かったのだなと・・。次は新作を読んで、その感覚を再確認してみたい。
まぁまぁ ★★★☆☆
時刻表トリックがないが、内容はまぁまぁ。