よく作ったな…
★★★★★
前作同様、かなり突っ込んだ内容。全体的に技術的な分析が基本となっており、とくにRC211Vのエンジン部品の使用材質がすべて公開されている点や、
点火時期とクランク角度の話、フレームに関する解説など、他の追随を許さない。これだけでも読む価値がある。また、
福井社長、吉村平次郎、秋鹿方彦各氏のインタビューも圧巻。ホンダの物づくりに対する姿勢がよく分かる。他の方が指摘されているように誤植はご愛敬か…(笑)。
レース現場のように切羽詰まった状況下で作り上げたのか、熱意がにじみ出ている。
おすすめである
★★★★☆
前編と異なり写真の質は向上している。
中身も他誌等で書かれていないことも多く、この値段はお買い得である。vol1より対象時期が新しく、開発に携わった技術者がまだホンダに残っていることもあり、豊富な内容となっている。
誤った記述がないわけではないが、スタッフが忙しい中チェックする間もなく発行したことが分り、微笑ましい。表紙の Honda Mortorcycle Racing Legend (motorcycle をmortorcycleと間違えている)が一例である。
友人にも買わせよう
★★★★★
前回の歴史モノに引き続き、第二弾のホンダモーターサイクルレーシングは90年代以降の、GPレーサー・耐久レーサー・モトクロッサー・トライアラーに焦点を当ててます。
前回の本が世代的にピッタリだったのに対し第二弾はレースにそれほど興味が無くなってきてた90年代ってことでそれほど期待しないで購入したのですが、非常に中身が濃い本でした。
RC211Vの溶接ビートに至るまでの技術的考察もさることながら開発責任者の吉村氏のインタビューは御本人の人生観も見え、それに共感もさせてもらいました。『執念無き者には信念は生まれない』という言葉には今更ながらハタと膝を叩きましたね。
著者の、マシンをいかに速くするか?→ライダーが速く走るためにはどうするか?にパラダイムシフトしたのが90年代だ、という文章から、日本のバイクが今現在成熟して、どれも乗ってて何かしらワクワクするのは、成程この時の性能重視だけでない人本位の思想がフィードバックされたからなんだなぁと思いました。
昔の傷でレースからは少し遠ざかりましたがこういう話を読んだ後、巻末のページでレースエントリーのため開発されたNSF100の紹介が有りこの文章を読んだらこういうレースで良いからまた走ってみるかな?と思わされました。