固体物性の大御所
★★★★★
全4巻からなる「固体物性の基礎」の3巻目。フォノンを主として扱う巻である。格子振動について簡単な調和振動しモデルからBose統計的な扱いまでわかりやすく書いてある。後半では実際にモデルを用いて、電気伝導度や熱伝導などの物理量を計算し、その妥当性と課題を挙げている。
元が洋書ということで、式の変形についてはかなり省いてある。それでもわかりやすく書いてあるので、自分で式を追ってゆけるレベルである。章末問題などを解いて自分で式を追っていけばかなり役に立つ本になることは間違いないだろう。