開高健氏のように生きてみたいと思ってしまいます!
★★★★★
1989年、58歳の若さで去った小説家、開高健の本です。
36年も前に書かれた本ですが、文章から生命力を感じ取ることができるような、そんな本でした。
アラスカから始まり、スウェーデン、アイスランド、西ドイツ、ナイジェリア、フランス、ギリシャ、エジプト、タイ、そして最後の日本まで。
各地を旅しながら、釣りに没頭していきます。そこで出会った人たち、また出会った魚たち。それぞれの国々を一緒に旅したような気持ちにさせてくれる一冊でした。
さほど釣りに興味のない方でも十分楽しめると思います。
旅に同行したのはカメラマンの秋元啓一氏。
ベトナム戦記もこのコンビで綴られていますが、まったく違う味わいがまた新鮮でした。
興味のある方はご一読ください。
「オーパ」の原点 ここにあり
★★★★★
世間的には「オーパ」の知名度が高いが、この作品も実に読ませる内容である。其処に行った感じを本から貰い受けることができるのだ。また、70年代の香りとでも言おうか、世の中の動向までがありありと分かり、懐かしさを感じる。本書は文体がまだ初期のそれに近く、開高氏50代の文章しか読んだことがない方には新鮮に感じられることだろう。
前半が好き
★★★★☆
キングサーモンに挑戦する前半がとても好き。
あのペースでずっと書いてもらえたら5つ星!
(後半は釣りのペースが落ち気味……)
この本が,私の開頭さん初読もの。
これからもオーパとかもっともっと読んでみたく
なったので,ありがとう!
フライフィッシング以前
★★★☆☆
開高健の釣行記としては初期の作品。
アラスカ、スウェーデン、アイスランド、西ドイツ、ナイジェリア、フランス、ギリシャ、タイと、世界各国をまわった体験を一冊にまとめている。とはいうものの、ナイジェリアやギリシャは、ほんの付け足し程度に語られているだけで、珍しい釣りに期待したのに、がっかりさせられた。
開高健が海外での釣りを初めて間もなくの頃を語っており、フライフィッシングに目覚めていく課程が楽しめる。のちのフライ愛好家としての開高と読み比べると、日本人と餌釣り/フライフィッシングの関係が垣間見えて、面白いのではないだろうか。
文章自体はまだまだ深みに欠ける。釣り自体を語ってしまっており、孤独や哀愁のにじみ出る後期の作品とは比べられない。
この人、釣り好きだよね
★★★☆☆
ぱんち力に欠ける内容であろう釣りを、見事に文学へと昇華させている
んだが、酒の描写がしつこく繰り返され、正直にいうと辟易する。
つまるところ、釣りと酒を嗜む人でないと、楽しめない作品。