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九十九怪談 第一夜

価格: ¥1,260
カテゴリ: 単行本
ブランド: 角川グループパブリッシング
Amazon.co.jpで確認
自分には合わなかったみたい ★★☆☆☆
全体的には新耳のような雰囲気を醸しだしています。

ただ中身についてですが、小粒感を拭い去ることができませんでした。怪談というより日常のちょっと不思議な出来事集といったかんじです。

次回はどんなになるか期待しつつ…
今風 ★★★★☆
怪談の世界には流行があって、これまで、時期により、色々な傾向の怪談が流行してきました。
やたら猟奇的で、身も凍る様な怪談が好まれた時期もありましたね〜。
本書には、猟奇性は欠片もありません。

本書は今風の怪談であり、現在のスタンダードだと思います。
内容は、一部には幽霊話もありますが、主に不思議な話、得体の知れない話です。
中には、ほのぼのとした内容の話も収録されています。
全体的に、あまり怖くはありません。

つまり、こういう「不思議な話、得体の知れない話」が今風なのだと思います。

本書には一話2〜3ページの短い話が99話が収められています。
連続して読むのではなく、一話読んだら、ほうっと余韻を楽しんだ後、次の話を読みます。
文体がいかにも怪談向きで、雰囲気を盛り上げています。

本書は第1巻に相当する「第1夜」です。
2010年5月現在「第2夜」まで出版されていますが、2010年7月に「第3夜」の出版も予定されています。

本書はソフトカヴァーの単行本です。
それぞれの短い物語を、じっくりと味わうにはふさわしい装丁です。

本書は今風です。

「扉」の向こう側には… ★★★★☆
「九十九話」構成の実話系怪談集です(ただし,実質話数はもっと少ないですが)。

自分が生活している日常とは異なる世界を垣間見せてくれるのが,本書の良いところです。したがって,「怖い」話だけに限らず,「不思議」な話も収録されています。

「怖さ」を感じさせてくれる話としては,『白無垢』・『道づれ』などがお薦め。
自分がそのような場に居合わせたならば,相当怖い思いをするでしょうね。

「不思議さ」感じさせてくれる話としては,『こんばんは』など。
体験したその場では不思議感が優っても,のちに,合理的な説明がつかないことに対する一種の怖さを感じるかもしれません。

「人間の思いの深さ」感じさせてくれる話としては,『洋間の襖』『のんちゃん』など。
この種の「怪談」を嫌う向きもあるかと思いますが,僕はほとんど全ての怪談は「人」に関わると思っているので,「人」の思いが凝縮されたこれらの話はやはり「怪談」の王道であると感じます。

☆を一つ減じたのは,実質的に「九十九話」でないこと,また話の並び・構成にあまり統一性がないことからです。
それらを気にしないならば,異世界への扉を少し開けて向こう側を覗き見る気分にさせてくれ,通勤・通学途上の気分転換にはうってつけです。
新耳袋と比べると文字(文章)のインクから滲み出るような不条理さというか不思議感が全く伝わってこないだけじゃない ★★★★☆
新耳袋と比べると文字(文章)のインクから滲み出るような不条理さというか不思議感が、伝わってこない。
理系なので巧く説明できないけど、ナンというか、ただ単に不思議な話を100話分集めただけな気がする。
新耳袋は、もっと厳選されたネタで勝負していた気がするのだけど、今巻はイマイチ。文章がダメなのか、ネタがアレなのかは個人によって感想が異なるでしょうが、予想以上に面白くなかった。
とはいえ、最終話辺りの連作2編とカバーを捲ってのお楽しみ写真は、大変面白かったので☆4。
薄い ★☆☆☆☆
突飛な設定、ファンタジーのような情景ばかりで、とても「怪談を読みたい」欲求は満足されませんでした。
いかにもの文章の果てが、リアリティーのない小説然とした結末ばかり。
平行して松谷みよ子さんの全集を読んでいたので、装飾演出だらけの文章には失望すら感じてしまいました。
「新耳袋」を読んだ当時の衝撃は、かけらもありません。