歌が上手いし、やっぱり歌詞が面白いですね。「ビーフ」が特に笑ってしまいました。「息子」は感動します。最初から最後までの流れが良いというか、聴いていてとてもスムーズです。全体的にのらりくらりしている感じと、間あいだに入るテンポの良い曲のアルバム全体のリズム感みたいなものが心地よいです。

まだ全体的に聴いてませんが、息子はやばいですね。愛のためには ゆっくりダラダラだけどやってやるんだぜって感じです。 かなり大好きです。

ユニコーン解散後、奥田民生のソロ一作目のアルバム。

彼の曲はビートルズ・ライクな感じもするが、私はどうも吉田拓郎を感じてしまう。
特にこのアルバムにはフォーク・ロックな曲が多く、同郷でもある吉田拓郎のようなメッセージ性があるようで自己満だけな気もするような、
そんな自由で哀愁のある民生を垣間見る事ができる。

“このアルバムは全体的に暗い”と感じる人が多いのは、そんな傾向があるからだと思います。
フォーク・ソングとは元々社会を風刺した暗いジャンルだからです。（拓郎はその中でもだいぶ明るいほう）
聴いていると、どこか吉田拓郎の『たどり着いたらいつも雨ふり』を思わせるような楽曲達。
もちろん、大ヒットシングル『愛のために』をはじめとする『ルート２』や『BEEF』のような軽快なロックもかっこいいが、
『愛する人よ』『息子(Album Version)』など、哀愁を漂わせながらも気の抜けたヴォーカルとサウンドがなんとも渋い作品集だ。

ただ、せっかく良い曲ばかりなのに音に迫力がないので、聴いていていまいち物足りない。
これは録音の問題だろうけど、かなりもったいない・・・。
だからこそ、このアルバムは良質なアンプやヘッドホンを通して聴いたほうが、より良いものになると思います。

ユニコーン解散について「悲しくはなかった」と語った奥田民生。
しかしそんな彼にもユニコーン亡き次の時代をどうすれば良いか、どう生き抜いていくか、などと言った不安があった。
そのせいかファーストソロの本作は全体的に暗い。
「愛のために」や「BEEF」といった軽快なロックチューンもあるが、通して聴くと、何と言うか明るさの前に半透明の膜が張られたような感じがする。が、そこが魅力であり、素晴らしい。
白眉は「息子」。が、奥田風の決意表明とも言える「これは歌だ」も聴きどころだ。
しかし何よりもこのアルバムは通して聴く事によって立ち上がる独特の雰囲気を味わうべきだと思う。
このアルバムの後、奥田はその後何年も旅を共にするバンドを招集する。

ソウルが分かる一枚。
ドラマーが４人いるが、それぞれのドラマーで個性が違って、ボーカルの他にいかにしてドラムで歌心を歌えるか、腕の差・味の差が分かります。
①奥田民生･･･まあ、本人ですから。
②川西幸一･･･まあ、昔の仲間ですから。
③マイケルはなぢ･･･ユニコーン時代からのドラムの補欠的スタッフ。手数が少ないですが、歌っています。例「愛する人よ」
④SteveJordan･･･黒人さんにしては手数を押さえ、鋼の筋肉によりバネのように躍動感のある音、間（ま）をつむぎだしています。奥田民生の歌を無視して俺が歌ってやると思って叩いているかもしれません。多分ガイジンさんは、そっちの歌を聴くでしょう。民生も分かっているはずです。重要な曲は全部叩いてもらってますし、アルバム「FAIL　BOX」でも、また一緒にやっています。キース・リチャーズのソロのバック・バンドのメンバー。手数重視の技巧派よりシンプルでソウル重視のドラマーが好きです。
是非ドラムを聴いてください。