インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

傷―慶次郎縁側日記 (新潮文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
Amazon.co.jpで確認
あらすじはいいんだけど ★★☆☆☆
時代小説はとっつきにくい作品が多い。
藤沢周平・宮部みゆきにはすっとなじめ、
大変感銘を受けた。
新たな感動を求め、目下新しい著者のシリーズものを探している。

そんな中での北原作品。
何冊か読んでみた。

時代小説は常に頭を働かせないと読み進められない。
あらすじを理解する一方で、脳の違う部分で現代と異なる表現を
同時に読み解いていかねばならない。
-時間「・・・ツ、一刻等々」・役職「目付、与力の違いは?等々」
職業「札差って?」などなど、知識がないだけに
時間がかかって仕方ない。
そのうえで、この著者独特の表現方法なのか、
北原作品には主語がない文章が多く見受けられる。
『誰のせりふ?』
あるいはいきなり場面・時代が変わって唐突すぎるきらいがある。
読みにくかった。脳がへとへとになった。
快い疲れというより、脳はくたくたになった。

あらすじはよい。
読みやすい作品はとてもよいのだが。

藤沢・宮部両氏と比べる私がいけないのかな。
星のマイナス部分はあらすじではない、読みにくい文章へ、の
評価である。
深い余韻としみじみとした情感を残す逸品 ★★★★☆
元南町奉行所同心の隠居・森口慶次郎を主役に据えた連作集。
各々の短編は完結はしているものの、
提起される個々の「事件」がまるで解決されず
一篇一篇読む毎に隔靴掻痒の感が否めない一作。

隠居が主人公であるだけに、彼はほぼ毎回お節介で事件に顔を突っ込む。
そして状況や人間関係を引っ掻き回して、時には引っ掻き回したまま終わる。
もちろん事件に介入する裏には善意があるのだが、
人の感情までひっくるめて、事件はすっきりと解決することがない。

この捕物帳とも人情物ともつかない作品では、もしかしたら
その曖昧なところこそが、江戸時代から変わること無いリアルな人生なのだと
年を取っても所詮腑に落ちない感情に振り回されてしまうものだ、と云うことが
語りたい本質なのかもしれない。

チャンバラも派手な捕物も無い本文は、十分に抑制が効いており
だからこそ、そこから浮かび上がる人情の機微や伝えられぬ想いが
深い余韻としみじみとした情感を残す逸品である。
深い余韻としみじみとした情感を残す逸品 ★★★★☆
元南町奉行所同心の隠居・森口慶次郎を主役に据えた連作集。
各々の短編は完結はしているものの、
提起される個々の「事件」がまるで解決されず
一篇一篇読む毎に隔靴掻痒の感が否めない一作。

隠居が主人公であるだけに、彼はほぼ毎回お節介で事件に顔を突っ込む。
そして状況や人間関係を引っ掻き回して、時には引っ掻き回したまま終わる。
もちろん事件に介入する裏には善意があるのだが、
人の感情までひっくるめて、事件はすっきりと解決することがない。

この捕物帳とも人情物ともつかない作品では、もしかしたら
その曖昧なところこそが、江戸時代から変わること無いリアルな人生なのだと
年を取っても所詮腑に落ちない感情に振り回されてしまうものだ、と云うことが
語りたい本質なのかもしれない。

チャンバラも派手な捕物も無い本文は、十分に抑制が効いており
だからこそ、そこから浮かび上がる人情の機微や伝えられぬ想いが
深い余韻としみじみとした情感を残す逸品である。
ひりひりする人情。 ★★★★★
何度も何度も読み返している本。
なぁんていうんだろう?お互いさま?余韻がある?

むかしっから。
人はひとりでは生きていかれてないんだよね。
迷惑なんだろうか?甘えなのでしょうか?おせっかいなんだろうか?
充分こすれてあっている。人と人。心と心。

元同心 森口慶次郎を中心としたお話。
慶次郎が根岸の寮番となって、一緒に暮らしている佐七。
慶次郎の養子 森口晃之助。その妻の皐月。
手下だった、吉次や辰吉。

慶次郎と佐七はかけあい漫才というのか、佐七にお世話かけっぱなし感あり。で。
慶次郎と晃之助は、微妙な親子だし・・・。
慶次郎と皐月はもっと微妙かな?。
ふふふっ。
おもしろいよ。人間模様。
いろんな人の想い。がね、編んであるって。感じ。
ほろっときます。
涙ぐんで。考えさせられます。よ!

『その夜の雪』は慶次郎のお話なので、泣いちゃうけどここ重要。
何ともいえない渋みの逸品 ★★★★★
時代物・江戸物はある程度読んでいたつもりでしたが、「その夜の雪」を読んで感じた重い手触りは他にあまり例のない種類のもので、忘れがたく、それ以来このシリーズを愛読しています。すっきりと物事にかたがつく事など実生活の中ではそうめったにあるものではなく、その意味でもうなずいたり考えさせられたりすることが多くて、余韻が残る作品です。登場人物それぞれが持つ業や情が無駄のない筆致で描き出されており、行間に漂う江戸の人々の哀歓がしみじみと胸に迫ってきます。私個人としては、NHKのドラマ化以前に読んでいたことをちょっと誇りかつ幸運におもっています。ドラマをご覧になってこの本を手にとられた方も、テレビの残像を一旦頭のなかでご破算にして、新たな気持ちで読んでみて下さい…。