ゲスリン大佐も書簡しか読んでおらず、全く読者と同じ状態で
推理を働かせることになります。
正直言ってこれだけ容疑者が少ない上に犯行の機会が限られているのに
迷宮入りする方が疑問のような気もしますが
内容は、ある殺人事件が起きるが警察ではラチがあかない。困ってしまった副総監は、ゲスリン大佐に泣きついて、遠く離れた地で休暇を楽しんでいる彼に、裁判での証言の記録を送りつける。ゲスリンは現場に出向くことなく、その記録を読んだだけで真犯人を突き止める、といった安楽椅子探偵ものです。
確かに必要な情報はすべて読者の前に出されていますが、理路整然と犯人を名指しできる人は少ないのでは?それともゲスリン大佐より劣っているのは私だけでしょうか?解決場面を読む前に、一度本を置いて、自分で名(迷?)推理をしてみましょう。ゲスリン大佐との知恵比べを楽しんでください。