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寺山修司 (平凡社新書)

価格: ¥819
カテゴリ: 新書
ブランド: 平凡社
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津軽のジョッパリ、寺山修司の見事な肖像。 ★★★★★
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どんな鳥だって
想像力より
高く飛ぶことはできない
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一見、口当たりのよいリズムの優しい文章が、
どんな血ヘド吐く心理から吐かれたコトバであるか。
(寺山の歌はみんなそうだが…)

本書巻末にある、
寺山修司の晩年の文章が泣ける。
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とうとう父親になれなかった。
遠沖を泳いでいる一匹の老犬を見ていると、そんな感情が私を捉えた。
(中略)
「わたしにだって、父親になるチャンスは、何度かあったのだ」
だが、私は父親になることを望まなかったし、
自らを増殖させ、拡散することを、
拒んできた。
私は、私自身の父になることで、せい一杯だったのである。
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最後の一行が効いている。
全身全霊で表現に賭けた人の、覚悟の上の人生の慟哭のコトバ、と言うほかない。

「私が、私自身の父になる」とはどういうことか?
寺山のこの種のレトリックが大好きだ!

寺山の父は、たしか寺山が5歳頃に出征し、9歳の頃、戦場で果てている…

最期の、最期の時まで寺山に寄り添った同じ舞台人の著者だからこそ書けたレクイエム!!
著書しか知りえない事実 ★★★★★
今まで様々な寺山修司論が著されたが、この著書こそまさに決定版といえるだろう。なぜならば、著者は寺山修司の取材スタッフとして絶えず寺山の身近におり、亡くなるまで行動を共にした。また、天井桟敷という劇団の組織外に身を置いたため、ある意味、寺山が最もよく心を許した仲ともいえる。伝聞や憶測ではなく、自分の目で直接見た寺山修司の真実がここにはある。寺山修司の母・ハツ氏を侮辱する言説が出回っていることに対しても、「友人を自称する人たちへの驚きと軽蔑を禁じえない」と批判を加える。いわゆる「のぞき事件」の真相も明かされる。虚構と現実の狭間で歪められた寺山修司の真実に対して、きっちりとオトシマエをつけた一冊。