中高生の子どもをもつ悩める親御さん向け
★★☆☆☆
中高生の子どもをもつ親を対象に社会心理学者が書いた、思春期の心理・行動傾向の特徴について解説した本。
中高生の年齢層の子どもに見られる心理的な特徴、対人関係の特徴をメインに、いじめや犯罪についても触れられている。書かれているのは至極当然のことばかりで、ページ数も少なくすぐ読めると思う。
中高生はもちろん、その親だっていろいろ悩んでいる。聞き分けの良い親でありたいと思う反面、それだけでは子どものためにならないことも理解している。子どもには子どもの葛藤が、親には親の葛藤というものがある。そんな親御さんたちの無用の不安が鎮まるのなら本書のような本をザッと一読してみるのも良いのかな、と思う。(ただし、その観点からすると、世にはびこる「このタイプの子供は凶悪犯罪を犯しやすい」的な短絡思考の多くに論拠がないことをもう少し積極的に述べて欲しかったとも思う。)