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イエスを語る (シュタイナーコレクション)

価格: ¥2,730
カテゴリ: 単行本
ブランド: 筑摩書房
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カルマの遺伝 ★★★★☆
シュタイナーのキリスト感を知るには、良くまとまった一冊。
シュタイナーの歴史観は、霊的進化論がメインだが、本書は「マタイ福音書」を
ベースにアブラハムから14×3=42世代のカルマの遺伝が語られる。
19世紀に飛躍した遺伝学を取り入れるあたりが、シュタイナーらしい。
シュタイナーの二人のイエスは有名だが、「マタイ福音書」のイエスの自我が
ゾロアスターであることの解説が晦渋なところ。

追記の講演は、グノーシスのキリスト観と対比がされている。

貴重な翻訳 ★★★★☆
シュタイナーの霊学は20世紀初頭従来の正統的キリスト教信仰に行き詰まりを感じていた多くの西欧知識人層に信仰とは別の精神探求の次元を提示し,広汎に受容されました。その意味でシュタイナーのキリスト像は,同時代のユングやヘッセのキリスト教克服の試みと同じように,神の「我」が人間化・意識化されたという意味での人間の自己実現(人間の「我」とはなにか,いかにすれば人は本来の「我」になれるのか)のモデルと考えられます。こうした見解は正統的信仰の立場からすれば特異であり,到底受け入れられるものではありません。しかし,正統的信仰や護教論的立場からこの時代における一連の伝統的キリスト教克服の試み(トルストイ主義も含めて)を異端である,「アンチ・キリスト」だと決めつけたところで何の発展性もありません。問題はどうして当時の西欧世界に従来にない,オルタナティヴのキリスト教信仰が議論されるようになったか,それを考察することでしょう。したがってコチコチのキリスト護教論者,信仰を求めようとする人にはまったく不向きの本です。そうではなく,当時の空気を理解したい,両世界大戦の時期に西欧思潮になにが起こっていたのか,シュタイナー霊学の本質はなにか,深く理解したいと考えている人にはおすすめです。しばしば奇怪な見解が散見されるシュタイナーの思想全体に言えることですが,シュタイナーの発言に依存することなく,その本質を見きわめ独自の見解を創ろうとする態度,同時に頭ごなしに批判・拒否することのない柔軟な態度が求められています。
反キリスト教 ★☆☆☆☆
聖エイレナイオス「異端反駁」第三巻16・1には、
「イエスはキリストの器であって、このイエスにキリストは上から鳩のように降り、名づけることのできない父を知らせた」と主張するグノーシス主義者たちの話が出てきます。(邦訳:教文館版三巻p.76)

 この種の「イエス」と「キリスト」の分離が、まさしく現代のニューエイジ系思想において反復されていることについては、Ron Rhodes,The Counterfeit Christ of the New Age Movement(Baker Book House)
参照。イエスは洗礼の時になってはじめて「キリスト」になった(ルドルフ・シュタイナー)とか、「キリストは三年間にわたってイエスの体をのっとった」(ベンジャミン・クレーム)というようなニューエイジ系の異端的キリスト論に関する研究と批判です。

 いうまでもなく、正統キリスト教は、イエスとキリストは別であるとか、イエスがキリストでない時があったとか考えたりしません。
聖エイレナイオスが当該箇所で聖書を引用しつつ説明しているとおり。

イエスとキリストを分離し、イエスがキリストでない時があったなどと主張する思想は、
新約聖書「ヨハネの第一の手紙」2:22に従って、反キリスト教です。

「偽る者は誰か。イエスがキリストであることを否定する者ではないか。父と御子とを否定する者は、反キリストである。」