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侍 [DVD]

価格: ¥4,725
カテゴリ: DVD
ブランド: 東宝
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三船敏郎 本領発揮、エネルギー爆発の時代劇 ★★★★★
三船が怒鳴って、叫んで、叩き斬る!
おちゃらけシーンは一切なし。
生の迫力を感じさせるモノクロ映像に、棒読みで甲高い声のナレーションがかぶさる。
特にクライマックスの襲撃シーンは絶品。
心して観よ!
重厚さを存分に楽しんでください ★★★★★
脚本は“七人の侍”や“切腹”の超一流ライター橋本忍。 桜田門外の変に材をとった群像劇で、当時の東宝を代表する名優達の競演を堪能することが出来ます。 ストーリーの面白さ、セットの見事さ、役者さんたちのレベルの高さが渾然一体となっていて見ごたえは充分です。 例えば、初代水戸黄門の東野英治郎が三船の過去を新珠三千代に語って聞かせる場面は、脚本がやや説明的で長々としているのですが、落ち着いてはっきりした口調の東野が、その弱点を芝居のうまさで巧みにカバーしているのが分かります。 下手な役者さんがやればこうはいかないと思います。 また暗殺団の首領伊藤雄之介(相変わらずすごい存在感!)が裏切り者を抹殺した後で三船に言う名セリフも、正直言ってこんな芝居じみた台詞を実際に言う人がいるとは思えないのですが、これも役者の名演技によってお芝居としての楽しさを堪能させる名場面になっています。 紅一点の新珠三千代の落ち着いた中年女性の艶っぽさも必見です。 

ラストの桜田門外の場面は阿鼻叫喚のようなものすごさ。 あの激しく舞い散る雪は小道具なのでしょうか? 白黒横長の画面に見事なアクセントを付けています。 主人公三船が、ストーリー全体を見ればむしろ歴史の狂言廻しになっているこの悲劇、公開当時それほど評価が高かった作品ではないようですが、隠れた名作と言っていいのではないでしょうか。 廉価版での再発が望まれます。
特筆すべきは見事に江戸の町が再現されていたこと。 ★★★★☆
「人を斬るのがサムライならば〜 恋の未練がなぜ切れぬ〜♪」と、当時、歌の文句にもなったほど、人の口の端にのぼったものであったが、それを、世界のミフネが演じていると聞き、興味を持った。

椿三十郎など出に見せたミフネの立ち回りの見事さはまだまだ健在で、その圧倒的な存在感は、食い詰め浪人の悲劇を他の役者のそれとはひと味もふた味も違うほどに演じきっていた。
ストーリー的には、少し、出来過ぎのところもあったが、むしろ、この作品で特筆すべきは、その背景ではなかったろうか。
どの時代劇作品よりも、見事なまでに、江戸の町が再現されていたように思えてならないのである。
白黒作品ながらも、江戸の町が、私が生まれる少し前くらいの現実感をもって迫ってくるほどで、まさしく、「いにしえの江戸かくありき」の見事さであったように思えてならない。
幕末のサスペンス 〜待望のDVD化 ★★★★★
「侍」というタイトルとDVDパッケージの三船敏郎の写真からは痛快時代劇を連想させられるが、この作品そう単純なものではない。いわば時代劇の設定を借りたサスペンスとでもいったところか。
時は幕末、井伊直弼を討つために水戸藩士の星野監物(伊藤雄之助)を首領として浪人たちが集まるが、暗殺計画は内通者がいたため上手く進まない。そのため、浪士たちは内通者を探ることとなるが、疑わしい人物として浮上したのが新納鶴千代(三船敏郎)と栗原栄之助(小林桂樹)の二人。この二人の素性、一味に加わった理由等を探るうちに意外な事実が浮かび上がるといった展開。
三船敏郎が単なる凄腕の侍というだけでなく、出生の秘密を持つ侍という複雑な役を見事にこなしており、普通の痛快時代劇にない重みが増している。
また、一見温厚だが剣の達人で学問に秀でて、自らの志のために脱藩し、井伊直弼暗殺に加わる小林桂樹の役柄も緩急交えた憎い配役。菊千代が惚れるお菊(新珠三千代)という美人女将が彼等2人の運命に関係していき、一気に悲劇に向かって突き進む展開は観る者を作品に引き込んで離さない。
3人の絡んだ運命をストーリーテラー的な木曽屋(東野英治郎)が丁寧にひもとき、終盤に謎が一気に解ける展開ではハッとさせられるだけでなく、その時に物語のずっしりとした重み伝わる。
伊藤雄之助演じる星野の冷酷非情さは今までに観たことのない迫力であり、彼のラストでの狂喜と三船敏郎演じる鶴千代の乱舞はこの物語の恐ろしさを極めている。時代劇の設定を借りたサスペンスとしては小林正樹監督の「切腹」が有名だが、それに匹敵する幕末サスペンスの隠れた傑作のDVD化だ。