釣りと干物
★★★★☆
雑誌『つり丸』に連載されたエッセイを一冊にまとめたもの。
まったくの初心者であった嵐山氏が、編集者の「タコの介」氏に誘われ、船での沖釣りを始め、次第に深みにはまっていく姿が面白い。一般の釣りエッセイとはひと味ちがって、釣った魚を船上で開いて干物にするところが味噌。
走水のアジ、伊豆のイサキ、小豆島のキスなど28篇が収められている。初心者にしては凄く釣れており、干物にする手つきも鮮やか。
盛川宏氏や椎名誠氏が出てきたりも。
ただ、ちょっと不満なのは、せっかくつくった干物を食べるシーンが少ないこと。美味しかったのかどうか、気になる。