切なさが心に染みる名作揃いのアンソロジー
★★★★★
「時間と恋」をテーマにした傑作の短編小説アンソロジー。
乙一、恩田陸、梶尾真治、ジャック・フィニイ、貴子潤一郎、太宰治……時代も国も違うそれぞれの作家をチョイスしたセンスも素晴らしく、それにもまして収録された短編の素晴らしさといったら!
個人的には初めて読んだ乙一さんの「CallingYou」に感動。名前すら知らなかった貴子潤一郎さんの「眠り姫」に興味津津。太宰治の「浦島さん」は最後の一文に驚き。
大好きな小説であるジャック・フィニイ「机の中のラブレター」(確か、ハヤカワでは「愛の手紙」だったよね……)が収録されているのと、梶尾真治さん、恩田陸さんとよく読む小説家の短編が収録されているので購入したんやけど、大正解でした。
そして、大森望さんの解説が秀逸。タイムトラベル物が大好きな人には、もうたまりません。
あぁ、読みたい小説が増えすぎてどうしよう!!