精神病理学入門書の金字塔
★★★★☆
精神病理学の誕生から終焉(!?)までの歴史を一挙に概観できる。
錯綜した学問体系を学ぶ場合、まず歴史から押さえることでかなり知識が整理される。
記述は平易で小気味よく、後半へ進むにしたがって盛り上がり加速して読める。
テンション上がって、手に汗握るはず!!
個人的には本書の最後に、今後の精神病理学についてもっとラディカルな議論
を期待していたのだけれど筆者は半ば辞退してるのが残念だったから★減点。
精神科臨床がDSMやガイドラインによってどんどんクリアカットになるにつけ、
そこに物足りなさを感じている初学者も増えていることだろうさ。
精神科臨床について、じっくり・のんびりと思索したい、
最初の入り口として活用するには最適な一冊であることに間違いない。