同時代の音楽はもっと若々しい
★★★☆☆
どうもB級演歌をマニアックな顔をして歌ってるとしか思えないんだけど・・・
アンソロジーオブアメリカンフォークミュージックなんかを聞けばよくわかるけど、もっと楽曲良いよ。
ディランのほうがもっと素直。なんかよそ向いて歌ってる感じ。それにルーツミュージックってこんなにどろどろしてないよ。オルタナを通過した音だってのはわかるけど。
なるほど、キャバレー?ミュージック
★★★★★
A.コールマンの近影を求めて彷徨っていたら、J.ヘンリーの前々作"Scar"にヒットした。薄ボンヤリAMORと浮かぶタトゥーのジャケにも、各種音楽誌をにぎわせている本作にも見覚えがあった。話題作のレビューには少し気後れするがあえてこちらでレビュー。 "Scar"の導入部=R.プライヤーヘ哀悼歌〜ムード過多?のひしゃげたボーカルと上手くはまったオーネットのアルト。つかみは十分。すぐさまB.マーリー、B.ディラン、T.ウェイツが連想された。(ウェイツのレーベルANTI所属とはでき過ぎ?)ミディアム〜スロー意味ありげな調子はそのままずっと本作まで続いている。Jhawksとの競演がにわかに信じられない転身振りというのが凡人の偽らざる感想。こうした形に帰結することこそが、オルタナのオルタナたるゆえんなのだろう。ペニーレインさんのいうキャバレーミュージックというのに、ナルホド!と膝を叩いた。歌詞を含めてすでに完成形の感じがするし、マドンナとは親戚筋らしいし、すでにブレイク済みということか。一筋縄ではいかないビートニク的存在感に惹かれる。ジャジーでスモーキーという前作"Tiny Voices"も聴いてみようっと。(というわけで聴いてみたのだが、前後2作に比して録音が良くない気がする。気のせいだろうか?)
must buy !
★★★★★
ペニーレインさんのここでのレビューと、雑誌『ミュージック・マガジン』のレビューを参考に、ギャンブルで、つまり試聴とか一切せず、2週間ほど前に購入しました。で、それ以来、毎晩酒と辞書を手元において歌詞をながめながら(まだ完全に理解できない部分もあるけど、トム・ウェイツ並みのストーリーテラーです)、くりかえしくりかえし聴いています。要するに、これしか聴いていない!近年では、ボブ・ディランの『モダン・タイムズ』にもけっこうはまったけど、ここまでは続きませんでした。すごいアーティストにめぐり会えて幸せです。ペニーレインさん、ありがとう。
飽きのこないメロディと過不足ないアレンジ、深みと捻りのある歌詞、それにすてきなジャケ写(インナーのも本当によい)、これはもう must buy でしょう。
レイドバックされてシャープなオルタナ・カントリー/フォーク、歌詞つき
★★★★★
ジャジーでスモーキーだった『タイニー・ヴォイセズ』に比べると、今回は、ルーツ・ミュージック寄りのオルタナ・カントリー/オルタナ・フォーク。しかし、ジョー・ヘンリの音楽であるかぎり、今回も、レイドバックされ、シャープな音響が利いているキャバレー――ここで言うキャバレーはホステスが出てくる酒場ではなく、ダンスやコメディーショウをする舞台のあるレストラン、ナイト・クラブのことを指す――音楽であるのは相変わらずです。
歌詞は、人事、人間の力の限界について諦観を湛えていますね。
この輸入盤でも歌詞つきです。デジパック仕様。日本盤はボーナストラックなしのジュエルケース仕様。印刷された英語の歌詞を理解できて、デジパックのほうが好きなかたは、この輸入盤のほうをどうぞ。