旧版だろうが、増補改訂版だろうが大した差はない、割り切って中古にして大正解でした。
★★★★☆
交響曲は、もう吉井さんの好みがハッキリと出てる(笑)ワルター&コロンビア響に◎ですから(いやぁ私も三十年前はよく聴いたんで嫌いじゃあないけど…最近はモーツァルト、ハイドンはピリオド演奏が良いかなと思うんだがなあ…)その割に晩年のベーム&ウィーンフィルは無印の意味が解らんですね… 何でかな?
あとヨーロッパのオケよりアメリカのオケが評価高い気がします。アメリカにはピリオド演奏のオケなんかないしヨーロッパでは失われた前時代的なオケが生き延びているからかな。
それ以外の本文は素晴らしい… 専門用語を極力避けて初心者にも解り易い内容、時々はやっぱり話が脱線するんだが作家なだけに音楽エッセイ的な部分も有り読み物として凄い面白い、クラシック批評家の本は話の切り口、形容法や論法が一本調子でボキャブラリー貧困、最終的に専門用語に逃げる、なんで退屈で読むに堪えない私にはぴったりの入門書です、中古で充分だけどね。
作曲家へのラブレター
★★★★★
著者は誰もが知っているいわゆる大御所的評論家ではありませんが、その胸の中に秘める
作曲家達への思いが、耐えきれないように噴出していくような文章は誰よりも魅力的です。
この人の評論は、曲の解説というよりも作曲家へのラブレターに近いものかもしれません。
クラッシックに興味を持ち始め、これから少しづつ名盤を探し始めようかという人には、
文章があまりに感覚的・官能的すぎ、思わず遠ざかってしまうことがあるかもしれませんが、
クラッシックの魅力に取りつかれ作曲家達にあたかも恋愛状態に陥ってしまっている人々には
これほどその思いを共有できる評論家もいないのではないかと思います。
名盤探しのハンドブックとしても勿論、通読しても十分堪能できる名作です。
すごいです…
★★★★★
輸入盤は載ってないんですが、CDの数がすごく多いです
これだけの数を聴いたことがあるのか疑いたくなります
曲の紹介だけに関わらず、筆者の音楽に対する接し方、考え方も興味深いものがあります。
初心者の教科書
★★★★★
曲ごと味わい深いエッセイと解説が書かれていて、簡にして要を得た演奏・CD評一覧があり、私のようなクラシック初心者にとって、全シリーズ座右に備えたい書である。ただし、筆者自身も断っておられるように、演奏・CDに対する評価はあくまで参考と心得るべき。
それはさておき、わたしがこれまで読んだ限りの日本の評論は、大抵フルヴェン、クレンペラー、バーンスタインには甘く、カラヤン、小沢、アバドあたりには辛い。要するに音楽を主観的に演奏するタイプは高評価で、エンターテインメントに徹するタイプはけなしているだけではなかろうか?
まさに百科事典のような本
★★★★★
100曲の交響曲について時代順に紹介しています。各時代の有名な作品をほぼすべて取り上げていて(ベートーヴェン、シューマン、ブラームス、マーラーは全曲)、その各曲について膨大な数の録音を紹介・評価しています。全部を1人で聴いたというのが信じられないほどです。各録音の特徴を一言で簡潔に説明し、推薦盤には◎や○を付記しています。
指揮者について全体的な傾向を見ると、フルトヴェングラーやクレンペラー、バーンスタインあたりが高評価で、カラヤンと小澤征爾に対しては非常に厳しいです。