観察ではじまり観察で終わる
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看護師のためのフィジカルアセスメントを更に深めるには良い一冊です
初療で観察時、見たつもり、聞いたつもりになり誤認しやすいケースがある
小職ですが中堅になり、様々な経験が増えると、経験だけに頼ってはいけないと感じる場面に出会いひやりとします
症状のある方に、「どこが痛みますか?」と「どうして怪我をしましたか?」と問うのでは全く意味が違い、前者では拾える情報も拾えず、見えるものも見ておらず誤認に繋がる
ステミー、AMIだと思ったら実は脳梗塞だったり、大動脈解離だったり、思い込みとは怖い
持病のある方なら尚更
(学生の頃、観察に始まり観察で終わるんじゃ!と基礎/病理の先生から痛いほど教えられたのを再確認。疑うことを忘れては鳴かない鳥と同じだと引き締め行こう)
丁寧に看る、観る力を深められる一冊です
診察法の辞書として診察の前に見ておくといいと思います
★★★★★
アメリカの医学生はみんな持っているらしいBate'sの訳本です。
日本とは違う点(予防接種のスケジュールなど)も多少ありますが、
総じてわかりやすく、診察に自信のない医学生や研修医はぜひ持っておくといいと思います。
診察法だけでなく、解剖や異常所見が載っています。
また、掲載されている分野も皮膚・爪や筋骨格系などまで、
すべてを網羅していると言ってもいいでしょう。
小児、妊婦、老年も載っているので、特別な例にも対応できそうです。
全ページフルカラーなので、写真もきれいでわかりやすいです。
ただ、詳細に載っているために重くて持ち歩きづらいのが難点です。
ベッドサイドで参照しながら診察することはできないので、
あらかじめ、診察前に必要な分野をざっと読む必要があります。
辞書として使うのがいいと思います。