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終決者たち(下) (講談社文庫)

価格: ¥750
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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ボッシュ、刑事に戻る ★★★★★
警察を辞め、私立探偵になっていたボッシュがロス市警に刑事として戻るところから物語は始まる。

彼が新たに配属した部署は未解決の殺人事件を捜査するところ。いわゆる「コールド・ケース」を扱うところだ。

たまたま、WOWOWでコールド・ケースをやってるので、似た設定だなぁって思ったら、なんとこの本の中でも番組について言及があった。面白いな。

物語は、いつもの作品同様、スピーディで、あっというまに読み終えてしまった。ただ、前作までに比べると、捜査に重点がおかれて、ボッシュの内面描写は少なめだし、ダークな感じもあまりない。

そこが物足りないけど、やっぱりボッシュは私立探偵よりも刑事の方が似合う。なぜかな?
復職し仲間を得たボッシュ刑事の新たな味わい ★★★☆☆
 ハリー・ボッシュ刑事シリーズの最新刊。
 本シリーズをご存知ない方は,ぜひ過去の作品から試してみることをオススメしたい。(大作『暗く聖なる夜』が手堅くてイチオシ。)
 そして、シリーズのファンの方には、本作が今までとはとても違う味わいを持ってることに注意されたし。

 ロス市警を辞職して私立探偵になってたボッシュが、退職者復帰プログラムで再び市警に戻ってくるというオープニングは、作品解説や他のレビューにあるとおり。
 では、単に市警時代に戻っただけかというと、そうではない。ボッシュがいない間に、あの腐りきった市警にも革新の波が起きていた。そして、過去にボッシュがたった独りでガンコにやり抜いてきた「未解決事件の再調査」というやっかいな仕事を、なんと今では1つの部署と10名を越える刑事たちが専門に取り組む体制が整えられていたのだ。
 そう。一匹狼だったボッシュにも、ついに仲間ができるのである。だからタイトルも「終決者”たち”」と複数形になっているワケ。

 この変化で、ボッシュ本人としてはずいぶんと仕事がやりやすくなったようだ。協力者は大勢いるわ、妨害は少ないわ、いいコトずくめ。
 ただ、孤独を愛し、巨悪にもたったひとりで立ち向かう一匹狼だった彼が好きだったファンとしては、これはずいぶんと物足りない。だから、本作は”ハードボイルド小説”とは言えず、ただの”警察小説”だと思う。もちろん、「良質の」という形容詞はつくが。

 個人的には、ボッシュ刑事にはまたひと波乱起こって孤独な立場に戻って欲しい。娘ができようが、歳を取ろうが、落ち着いて欲しくはない。次回作に期待だ。
まっとうな警察小説でした ★★★★☆
ロス市警に復帰したハリー・ボッシュ・シリーズ第11弾。未解決事件を再捜査する部署に配属された彼が、相棒キズミン・ライダーと追うのは17年前に発生した少女の殺人事件。事件を解凍し、一つ一つの手がかりをほぐしていくうちに、ある方向を指し示すようになる。しかし容疑者として追っていた人物の状況が激しく変化し、捜査は大きな壁にぶちあたるが・・・。

さすが、マイクル・コナリーです。至極まっとうな警察小説でした。迷宮入りのはずだった難事件をほんの数日で解決してしまうボッシュ刑事はすごいですね。
ボッシュ・シリーズの新たなバイブル ★★★★☆
“当代最高のハードボイルド”“現代警察小説の到達点”といわれるマイクル・コナリーの<ハリー・ボッシュ>サーガ第11弾。

3年間の私立探偵稼業を経て、退職者再雇用システムによってロス市警に復帰したボッシュ。配属先は強盗殺人課の一部門、「未解決事件班」だった。彼は旧知のライダー刑事とペアを組んで、17年前の女子高生殺人事件に取り組む。凶器となった拳銃についていた血痕とDNAが同一の人物が見つかったのである。彼が犯人だったのか・・・?

当時の調書を再精読し、地道に17年前の関係者を訪ね、捜査に齟齬がなかったかチェックを重ねるふたり。しばらくは、正統的な警察小説らしいまっとうで地道な捜査が続く。
しかしやがて事件が当時の市警上層部からの圧力で迷宮入りとなっていた事実が判明。意外な背後関係に難航する捜査。ボッシュたちはマスコミを利用したおとり捜査まがいの仕掛けをかける。結果は失敗に終わり、警察内部から批判を浴びることに。彼らに突破口はあるのか・・・?果たして真犯人は・・・?

本書は、いままでの、はみ出し刑事、一匹狼のボッシュものとは少し異なり、チームを組んで、組織だった活動に終始するボッシュの姿を、いかにも警察小説らしく忠実に描いている。そして事実にもとづき、地道に段階を追って、事件解明に当たっている。その先に意外な真犯人が潜んでいたというわけである。

しかし、ロス市警副本部長アーヴィングとボッシュとの対決といい、ほろ苦いラストといい、随所にボッシュファンには応えられないスポットを配しているところはさすがである。