第二次世界大戦下の1944年、連合軍はイタリア半島のアンツィオ海岸にドイツ軍の抵抗もないまま上陸した。しかし、同行した通信員エニス(ロバート・ミッチャム)が今や敵の兵力が皆無に等しいことを調査したにも関わらず、司令官(アーサー・ケネディ)ら軍の上層部は慎重策しかとろうとしない。そのうち、兵力を再集結させたドイツ軍によって連合軍は壊滅状態となり、エニスやラビノフ伍長(ピーター・フォーク)ら七人だけが取り残された…。
社会派エドワード・ドミトリク監督が手堅く描いたコンバット映画の佳作。主眼となるのは七人の兵士たちの戦闘サバイバルであり、スケール感には乏しいものの実に小粋なタッチでドラマは進んでいく。中でも、抜け目ない伍長を演じるピーター・フォークが儲け役。(的田也寸志)
同じ「大作戦」というTitleでも「バルジ大作戦」や「史上最大の作戦」のような物量に物を言わせた壮大な戦争絵巻ではありません
★★★☆☆
Spy映画を思わせるようなTitle Roleが印象的な戦争物であり、同じ「大作戦」と言うTitleだったら「特攻大作戦」に近しい作品と言えるでしょう。
但し、ロバート・ミッチャム、ピーター・フォーク、アール・ホリマン、アーサー・ケネディ、ロバート・ライアン、レニ・サントニとやや地味な顔ぶれですし、
独逸軍側ではアルベルト・ケッセルリンク元帥役のウォルフガング・プレイスしか有名どころが起用されていないので、役者の魅力で観せる作品でもありません。
派手なドンパチが繰り広げられる戦闘Sceneよりも、追い詰められて『さぁどうする』と言うようなThrill & Suspenseが見所となっており
例えば後方から独逸軍の戦車が迫って来ている中、高木が生い茂る林に逃げ込みたいのだが、そこに辿り着くまでには地雷原を突破しなければならない。
『さぁどうする』とか
匿われているイタリア人母娘の家に独逸軍が家宅捜査にやって来て、母娘を守りながら敵を倒すには『さぁどうする』などなど。
特にLast近くでの独逸軍のSniperに次から次へと狙撃されていく『さぁどうする』Sceneはこの作品のClimaxと言えるでしょう。
ある男優を除けば、主要な出演者は全員生き残り、連合国軍のRoma凱旋Sceneで映画は『The End』となりますが、後味は余り良くないです。
ロバート・ミッチャム演じる海外特派員が軍人ではないと言う立場から、慎重し過ぎて大勢の兵士を見殺しにしたとアーサー・ケネディ演じる将軍を罵倒するSceneも印象的。
只、作品のThemaが反戦であるかのように、ミッチャムが事あるごとに説教臭い台詞を述べるのは、気に入りませんでした。
製作年度が68年ですから、泥沼化しつつあったベトナム戦争に対する、Messageが込められているのかもしれませんが、
所詮は娯楽映画なんで、中途半端に問題提起する必要はなかったと思います。
今の戦争映画を見慣れてしまった人には…
★★☆☆☆
物足りなく思うでしょう。それなりに戦車も出てきたりもしますがどう見ても当時のアメリカ軍戦車、パンターやタイガーではない…。戦闘シーンもまったくリアリティありませんし、内容もこれと言って特筆なし。ラスト近くで「刑事コロンボ」があっけなく死んでしまったのには、ちょっとした拍子ぬけににた驚きがございました。。
いわゆる「戦争映画の大作」を期待すると裏切られる
★★★☆☆
「金のかかったコンバット」この一言に尽きる。まじめに戦争論など劇中でぶっているが、結局「馬鹿で間抜けなドイツ軍」がコテンパンにやられてハッピーエンドというお決まりの内容の戦争活劇だ。戦闘シーンも安っぽくて大作という雰囲気が全くないし、公開当時には沢山あったTV戦争ドラマののりでしかない。実際のイタリア戦線は、ドイツ軍が次々に防衛線を構築して頑強に抵抗していて、連合軍もフランス戦線の助攻でしかないので真剣にもなれず、の状態で終戦まで膠着したままであったようだ。同じ内容を扱っているが、「パットン大戦車軍団」のほうが何十倍も映画としては優れている。
金をかけるところを間違ってる…
★★★★☆
内容自体(面白さ)は−★2つ。
【悪い点】
主人公が「何故、人は戦争をするのか?」という重厚かつ深遠なテーマを掲げてるわりには
その理由が「面白いから人は戦争をする」です。
観ていて「はぁ…?」と思いました。
あと、従軍記者のくせに手練れの軍曹や伍長より大活躍というのはどういうことでしょうか?
いつの間にか分隊を指揮していて、最後は将軍にまであれこれ進言してるのはやり過ぎでしょう。
主演の演技は大変素晴らしくていいのですが、この場合裏目に出て将軍より遥かにオーラを放ってます。
【良い点】
やはりオープニングの兵士数千人と艦隊を使った出港シーンと上陸シーンは圧巻です。
また、進軍中にドイツ軍との遭遇戦も圧巻。
【結論】
金をかけてるならなぜもっと戦闘シーンに…。
ヒューマンドラマ?にしては内容が軽すぎるし、薄すぎます。
なお、余談ですが、情けない将軍として描かれてるルーカス少将ですが、
微妙な作戦を上層部に立てられ、満足な兵力も十分な指示も与えられてないあの状況下では、
攻勢に出れず、守りを固めたとしても不思議ではないかと思われます。
ただ単に結果を見て“情けない間抜けな将軍”と描かれたのでは、ルーカス少将も浮かばれないことでしょう。
装備品や出来事を忠実に再現するなら、そこのところをもっと忠実に再現して欲しかったところですね。