青春時代にありがちな自己中心的な恋の話。自己中の女の子に振り回される男もかわいそうだけど、これが若者の恋か。
「愛」は自己中心からは決して生まれることはない。この二人もいずれ別れる事になったろう。それにしても、ふたりの恋のじゃれあいを９０分もの間観るのは正直苦痛。
岩井俊二がこんな映画に絡んでしまってるのが残念でした。アドリブも多かったし。時間返せ！「ハルフウェイ」の前に観た岩井俊二の「Ｌｏｖｅ　Ｌｅｔｔｅｒ」があまりにも良過ぎた。お付き合いすることだけが「恋」ではないと優しく教えてくれてます。

画がとても綺麗です。
流れる音楽も心地良い。

卒業を控え、進路に悩む二人の恋愛と日常を瑞々しく切り取った映画です。

監督は北川悦吏子さん。
紹介するまでもなく素晴らしい脚本家さんです。

その北川さんが監督をした。
楽しみな反面、不安でもありました。

ストーリーは無いに等しい。
いや、有れば良いってもんじゃありません。
詰め込みすぎたり、複雑すぎたり、纏めきれなかったり、
最近では、観てる人に判断は任せるとかいう体裁の良い言葉で、
実はこの人、才能無いだけなんじゃないか？と思わされる作り手が多い。
そんな作品に比べれば、シンプルに在る出来事を切り取っただけ、といった今作の様な作品が好きです。

「花とアリス」の二人を男女にし、もう少し日常的、映画というよりもドラマ的にした感じ。
「花とアリス」がふんわりとした印象ながらもズシリとした重さを感じるのに比べ、
こちらは良くも悪くも軽い感じ、軽快な感じがします。

何やらアドリブでの撮影が多いとか。
それだからでしょうか、出演者さん達の素の部分が時折顔を出しているように感じます。
それがとても初々しく微笑ましい。
北乃さんと仲さんが絡むシーンは良いですね。
本当に友達みたいで、楽しそうな雰囲気が良くでています。
北乃さんと岡田くんのシーンは、楽しくもあり、切なくもあり、
物語が進むにつれて二人の素の部分でのやり取りが結構あるんじゃないかと思えます。

にしても、冒頭から北乃さんの役がウザい（笑
もちろん人によって違うとは思いますが、自分はダメです。

北川さんの作品の良いところはセリフにあると思っています。
そして、強気な女性がヒロインであることが多いですが、
どの作品の女性も、強気であったり男勝りであったりしても、女性らしさがしっかりと表現されています。
しかし今作の場合は女性らしさが少ない、ボーイッシュな感じ。
強気な女性がヒロイン、そういった意味では北乃さんはハマリ役なのだと思います。
が、アドリブ。

前述したように、北川さんの作品の良いところはセリフにあると思っているのにアドリブって・・・
北乃さんはバラエティー番組でもおっしゃってましたが、かなり男っぽい。
それがアドリブによって出てしまっている。

北川さんがアドリブで、大人の恋愛ではなく学生の初々しい恋愛を、
しっかりとした俳優で撮ってみたかった気持ちは分からなくはありません。

最後はもう少し、何かしらを予感させるような、そんな終わりにしてほしかった。

卒業を控えた高校生なら親友＆恋人関係に於いて、
誰もが多かれ少なかれ抱く不安と期待の入り交じった感がよく出ていると思います。

主演北乃きいさんの元気で天邪鬼なキャラは非常にマッチしていると思います。
自分本位な節に若干醒々感も無くはないですが...。
彼女の可愛さに焦点を当てた印象で岡田クンは若干地味かも。

二人のやりとりはこちらがこっ恥ずかしくなる程に高校生してます。
ちょっとしらじらしさもありますが、青春時代の淡い思い出に浸ってみては。
この二人のその後が気になります。

あなたにもこんな高校時代の青春があったのではないだろうか。
多数の恋愛映画を世に送りだした名監督、北川悦吏子がなにげない高校生2人の青春恋愛を描いた最高傑作。これをみれば何年たった今でもなお高校生の純粋な恋愛観に戻れるだろう。
あのときもっとこうすれば。もっとこうしとけば。など数多くの青春時代の思い出とともに、いま思えば懐かしい甘く淡い恋を思いだすのでは?
北乃きい・岡田将生の若手実力者がおくる、リアリティあふれる青春恋愛をふと思い返してみてわ。

甘酸っぱいです。こんな青春すごしたかったかな笑。
なにげないシーンに思わず、にやにやしてしまったり。

ドキュメンタリー調というか俳優の素の部分をうまく引き出している感じがしました。

主演の二人はとても良かったです！
こういう終わり方なのか。だからこのタイトルなのね。
狙いすぎでしょ！