変わらぬ味
★★★★★
きっちり2年振りのフル・オリジナルは紛う方無き真正なシャカタク・サウンドが堪能出来る、と何度聞き直しても断言できる出来栄えだ。30年に渡りCoolなテイストを堅持する感性に敬服するも、それ以上にファンに媚びない・・・けど期待には見事に応える音作りに「ありがとう」と言う言葉しか私は思いつかない。
往年のファンなら一曲目「Footprints」からニンマリする事請け合い(笑)。その爽やかさは何時ものドライブのBGMから、ティー・タイムのお供はもちろん私なら目覚まし代わりに使いたくなる程の軽やかさ。続く「AfterGlow」は一転してチョッピリ大人の雰囲気で、その変幻自在振りも何時も通り。「Out of Town」など何処をどう聞いてもシャカタクなのだ。
思うに今作の特徴は、ライナー・ノーツに有る様に傑作「ナイト・バーズ」的な原点回帰の中に、しっかりと今風なモーメントを内在させた、極めて洗練されたアルバムと言える。全体はアーバン・テイストで包みつつ、細かい部分ではアグレッシブな味付けも施されてる。従来のファンはもちろん、ブリティッシュ・ジャズ・ファンクを知らない(レベル42、メゾフォルテ、フルーツケーキ等)世代の方にも自信を持ってお薦め出来る。気負いは無いが渾身の出来栄えと思う、ファンの方なら買って損は無いだろう。
爽やかな春の季節も、もうすぐ・・・・ドライブのお供に、是非!。